シアヌークビルの危険建築、解体準備へ

シアヌークビルの危険建築、解体準備へ
2019年08月15日 00時00分 公開
シアヌークビルの危険建築、解体準備へ

<検査官が調査した結果、安全基準を満たしていない事が判明したため解体準備を進めている2つの建築の1つ。( 写真提供:KT/Chor Sokunthea)>


シアヌークビル州のKuoch Chamroeun知事は、当局がシアヌークビルで最近建設された2つの建築物が安全でないと判断したため、解体することを承認したという。


12日、同氏知事は、Buon、Pi自治区にある建築物の解体ついて議論するため、建物と土地所有者を含むすべての関係者と会議を開催した。


13日、同州広報担当のKheang Phearom氏は、最近着任したChamroeun知事が前知事よりも脆弱な建築物に対して強い姿勢を示していることを明らかにした。


「解体対象の建築物は一刻も早く解体される必要があり、解体実施について我々は積極的だ。知事は土地と建物の所有者に自身で解体する様、指示を出した」と同氏は続けた。


6月に発生した建設作業員28名が犠牲となった建築倒壊事故を受け、Yun Min前知事が辞任した後に現知事が任命されている。

 


<解体命令書面が建物に貼られている様子(写真提供:KT/Chor Sokunthea)>


12日の会議後に発表されたプレスリリースによると、いずれの建築物の所有者も中国人でBuon自治区の建築物の所有者はZhu Fubing氏、Pi自治の建築物の所有者はMa Shundi氏だという。


また、該当する建築物は基礎が脆弱であり、技術基準を満たしていないために、ひび割れが生じていたことから検査官が安全では無いと判断し、解体が決定したという。


「該当建築を調査し、評価したのは国土整備・都市化・建設省の専門家だ。安全基準を満たしておらず2つの建築は使用不可とした」と同プレスリリースには記載されている。


「同知事は該当建築内での労働者が危険に晒されているため、建築所有者に、解体指示を受け入れるようにと伝えた」と続けた。


土地所有者らは該当建築物の解体に承諾しているが、再建築許可を申請しているという。


「建築所有者らは会議にて解体指示を承諾した。また、土地所有者は解体期間および再建期間に賃貸請求はしない事に合意した。」と綴られている。


Buon自治区の建築物が安全基準を満たしていないと州の土地管理局が指摘したことを受け、精査が開始された。報告によると該当建築は先週の検査を通過していなかったという。


該当建築物で働いていた労働者らは建物のひび割れについて苦情を出しており、建築物では陥没も確認されたという。


「調査の結果、該当建築物は法的許可を得ていない事が判明した。8月8日には建物が80mm陥没し、8月9日には建物東側で9mm、西側では28mmの陥没が確認された。現在でも陥没が進んでいる。」と報告書に記載されている。


「1階の壁には多くのひび割れが発生しており、今でもひび割れは広がりを見せている。該当建築物は技術基準を無視して建設されている。該当建築物は安全基準、建設技術基準を満たしていないため、解体しなくてはいけない。該当建築の近隣住民は警戒し、迅速に退避する必要がある」とも記載されている。

 


<危険な建築からテナントが出て行く様子(写真提供:KT/Chor Sokunthea)>


13日時点で、Buon自治区の建築物は閉鎖されおり、全てのテナントは退去している。警察官と警備員が建物への出入りを禁止している。


警備員のIn Chanさんは全てのテナントが先週に退去を命じられ、建物は静かになったと語る。


「今日まで誰も建物には入っていない。会社からは誰も中に入れないように命じられている」とChanさんは語った。


住民のOeun Bunnaさんは安全基準を満たしていない建築を解体するというChamroeun知事の判断は良い事例になると話した。


「この建物の前を歩くたびに恐怖を感じていた。今回の州の判断は適切だと思う。他の建物の所有者にも良い例となる。他にも多くの脆弱な建築があると思う」とOeun Bunnaさんは語った。


「6月に発生した7階建ての建築倒壊事故のような悲惨な事故は二度と見たくない。」と続けた。

 

出典:KHMER TIMES

 

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