資金振替サービス冷え込み 米取引価格下落が原因か

資金振替サービス冷え込み 米取引価格下落が原因か
2017年01月08日 00時00分 公開
資金振替サービス冷え込み 米取引価格下落が原因か

国内向け資金振替サービス全体のおよそ4分の1を担うアクレダ銀行を通して行われるカンボジアへの国際的な資金振替は昨年、若干数字が下落した。コメの低価格下落が原因だと昨日、ある銀行幹部役員の発言で明らかになった。

アクレダ銀行の代表取締役であるイン・チャニー氏は、「昨年の送金なども含めた国内の資金振替は、2015年の10億5千4百万から10億5千2百万ドルに減少した。カンボジアの年GDP成長率7%に逆らうような資金振替減少は、国際的な農作物取引における低価格がその大きな理由であり、特にコメの取引価格の低価格化が影響している。」と述べた。
2016年の産業業分野における国際取引全体の資金振替は問題なく増加しているが、コメの取引価格下落は目に見えて著しいと語っている。

今回の資金振替の冷え込みは、コメの価格が下落したにも関わらず2016年における米輸出の成長が停滞したことを反映している。コメの価格は2015年に比べて5~18%下落したにも関わらず、2016年における米の輸出総量はわずか0.7%増の542,144トンの成長にとどまったと、政府発表のデータは示している。カンボジア米協会副代表であるフン・ラック氏は、コメの価格下落は商品そのものと2015年における米の輸出による歳入に影響を与え、全体的な貿易額も減少したと認めている。「昨年、コメの輸出においては同じ質を維持していたが価格の下落は著しく、利福減という結果につながった。」と話し、「これはコメを輸出する国すべてに影響を及ぼす世界的な問題だった。」と続けた。

商業省報道官であるソエウン・ソファリー氏は、「アクレダ銀行は国際資金振替を担う国内きってのメガバンクだが今回の数字は、全体としてみたときのカンボジアという国家の傾向や趨勢を象徴しているわけではない。」という。
昨年のカンボジア国内に向けた国際資金振替は確かに全体として増加したが、大部分は現金によって行われていると同氏は指摘。
「国境付近の貿易業者は銀行が提供するサービスを完璧に利用しているとは限らないので、銀行を通じた送金という数字は100パーセントカンボジア国内の実情を反映しているわけではない。」と話した。さらに続けて、「農業分野における商業活動は典型的に貿易業者を通して現金で行われる傾向がある。」と述べた。
先月発表された商業省の年度報告書によると、2016年におけるカンボジアの総貿易額は2015年比3%増の90億8千6百万ドルに達したという。
 
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