農業の機械化で耕作機械の需要増加

農業の機械化で耕作機械の需要増加
2017年01月29日 00時00分 公開
農業の機械化で耕作機械の需要増加


クメールルージュの台頭で農業インフラが壊滅に追いやられた過去を拭い去り、人や動物が負う過酷な労働量を削減するために、今カンボジアでは高度な農業の機械化が展開されている。

農林水産省が今月発表した報告書によると、ここ5年で農業用機械の使用率は2倍に膨れ上がり、畑の耕作の90%以上が動物ではなく機会によって行われている。

同省広報官のロール・リアクスミィ氏は「農業用機械の使用率は上昇しており、ほとんどの農家では従来の人や動物に労働を頼る耕作から、機械を用いた耕作へと移行している。農業への機械導入は、農家の生産性向上において重要な役割を担っているのだ。」とコメントしている。

同省の報告書によると、カンボジア国内で使用されているトラクターの数はこの5年で3倍に増加し、1万8317台に上っている。刈り取り機の使用率もこの5年で230%増の6千605台増加するなど、記録的な数字を残した。切削加工を行う工作機械の使用率は13%増え、5万4965台となったが、脱穀機の使用率は10%落ち込み、1万3765台となった。

機械化の影響は弱小農家へも徐々に浸透しているようだ。特にこのような小さな農家には耕運機が好まれる傾向があり、全国に普及した耕運機は2011年から数えて4倍に増え、34万3764台が使用されているという。

農業機械において巨大なブランドを有する日系の販売代理店であるKUBOTAのカンボジア地方販売部の部長であるノエム・シタ氏は、「ここ数年で販売台数は急速に成長しているが、横ばいになり始めてきた。過去5年間と比較したとき、農業機械の使用率は2倍になっている。」と話した。

また同氏は、「農業産品に関しては価格変化が予想できず、トラクターなどの農業機械を用いて収穫を急ぐ必要があるので、農家は従来のやり方から機械の使用に移行してきている。」と説明した。

このように多くの農家が農業機械を使用するようになってきたが、2017年における機械の販売量は冷え込んできている。収穫量において普通の農家と引けを取らない弱小農家はデイユースの機械レンタルを好むなど、支出削減方法を模索しているからだ。

シタ氏は、「農業における機械化が成長傾向にあるも、今年は機械の販売が横ばいだ。機械の買い付けよりもむしろ、レンタルを好む傾向にあるからだ。」とコメントを残している。

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