<写真:Khmer Times>
新型コロナウイルスの影響で女性と子供に対する暴力が増加していることを受け、ASEAN Women Leadershipは、カンボジアに対し、女性と子供に対する暴力を抑制するため、積極的な対策を講じるよう呼びかけた。
ASEAN Women Leadershipによると、新型コロナウイルスの影響で女性が家に滞在する時間が、以前と比べて長くなり、家庭内でより大きな責任を負っているため、多くの課題に直面しているという。
さらに、特に地方都市において、多様化における女性のスキル・知識不足が原因で、収入を得るための就職に困難が生じているという。
人権としての男女平等や女性の権利に関する活動を行うプノンペンのNPO団体「GADC(Gender and Development for Cambodia)」のRos Sopheap氏がクメールタイムズに伝えた内容によると、男性が家事を手伝わない場合、家庭内における女性の負担が増加すると話した。
また、収入が減少しているときには経済状況を理由に気持ちが落ち込む女性が多いという。
多くの家庭では女性は仕事をして収入を得ているものの、現在は新型コロナウイルスの影響で仕事がなくなり、収入がない状態の人が多いと続けた。
Sopheap氏によると、男性の仕事が無くなり、家にいる時間が長くなったり、飲酒をする頻度が増加した場合、家庭内における女性や子供に対する暴力などの問題が発生する可能性が高くなるという。
クメールタイムズの取材に応じたシェムリアップ州在住のReay Nytaさんは、新型コロナウイルスの影響で仕事もお金もない状態で苦しんでいるという。
Nytaさんは、「5人の子供を養っていかなければならないが、夫はアルコール中毒で、外に出れば新型コロナウイルスに感染するリスクがあるためどうしたらいいか分からない」と話した。
また、コンポンスプー州在住のSrey Maoさんは、夫から暴力を受けたことを明かし、警察に通報したが何の措置も取られていないと話した。
今年初旬に発行された国連の女性に関す報告書では、女性に対する暴力は、女性による人権及び基本的自由の享受を侵害するものだとされている。
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