おすすめのプロモーション
<写真:Khmer Times>
カンボジアの通信インフラを発展させるため、日本のNTTドコモと日本電気株式会社(NEC)が連携し、カンボジアでのワイヤレスネットワーク構築に着手した。
日系アジアは28日、カンボジアでの将来的な5G実現の土台が整備される見通しであると報じている。
この共同事業は「Orex Sai」と呼ばれる2月に発表されたもので、まずはカンボジアの主要商業施設で4Gネットワークを導入する計画であり、2025年3月末までに提供開始が見込まれている。
カンボジアではデジタル経済が拡大を続ける中で、通信インフラの強化が急務となっている。
近年、カンボジアでは都市部を中心に4Gネットワークが整備されており、デジタル変革を支援する政策が進行中である。
一方、農村部では依然としてネットワークが不安定で、高速通信が不足している状況にあるという。
この問題に対し、Orex Saiの新たな4Gネットワークが対応し、消費者や企業に信頼性の高い高速インターネットアクセスを提供することで、都市部を中心により安定した4Gサービスを実現するとともに、将来的な5G導入の基盤を形成する狙いがある。
5Gへの移行はカンボジアが近隣諸国と競争力を保つためにも重要であり、デジタル経済のリーダーシップを目指す中で強化された通信環境は経済包摂を促進し、雇用機会の創出やデジタルサービス分野の成長をもたらすと期待されている。
Orex Saiの取り組みは、カンボジア政府の「デジタル経済および社会政策枠組み2021–2035」とも合致しており、技術とイノベーションへの投資を通じて知識基盤経済への移行を推進するものである。
5G基盤の整備により、製造、医療、農業、教育といったさまざまな分野で高度なデジタルツールの導入が可能となり、通信が不安定なことに起因する課題が解消されるとみられる。
例えば、医療分野では遠隔医療や患者の遠隔モニタリングといったサービスが安定した高速通信を前提に成り立つため、5Gが整備されれば医療提供の質と範囲が向上する。
また、農業分野においても、リアルタイムの気象情報や土壌の状況、作物の市場価格に関するデータへのアクセスが可能になり、農家がデータに基づく意思決定を行うことで生産性向上の期待が可能である。
信頼性の高い4G・5Gインフラは、デジタル接続を重要視する外国企業にとっても投資先として魅力を高める要因となる。
通信能力の強化により、カンボジアはデジタルサービス、eコマース、技術主導のソリューションを支える新興市場としての地位を築き、海外企業の進出を誘致し、経済の多様化や地元労働力のスキル向上につながる可能性がある。
NTTドコモとNECによるカンボジアでの新たな取り組みは、デジタル包摂、経済の多様化、技術革新へと繋がるものであり、カンボジアの将来を再定義し、地域におけるデジタルリーダーへの道を切り開く一助となるとみられる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。