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カンボジア国内年度報告書の中でヒューマンライツウォッチ(以下HRW)は昨日、与党であるCPP(カンボジア人民党)を酷評し、「反対派、活動家、批評家への2016年における迫害行動は一段とエスカレートした」と述べた。フン・セン首相の30年に渡る支配の中で同国の人権保護が脆弱な状態であることを長く批判してきたHRWは、世界90各国で人権監視を行った結果をまとめたワールドレポートを発表した。
その中でカンボジアはまたも最悪の評価を受けた。CNRP(カンボジア救国党)の党首であるサム・レインシー氏やケム・ソッカ氏、野党議員、人権団体、地元の活動家、選挙管理委員などに対して広く行われた行為について、同報告書では特に顕著に述べられていた。「2017年と2018年に予定されている国政選挙でCNRPに勝利を譲らないよために、こうした迫害活動が行われている。」と酷評した。
昨年7月、元軍兵に白昼に暗殺された政治アナリストのケム・レイ氏についても触れらており、問題解決に向けた「真の努力」が一切感じられないものだったと書かれている。元兵士は借金を巡って揉め、銃殺したと述ベたが、暗殺は仕組まれたものだったと広く世間に認知されている。HRWはまた、抗議団体に対する抑圧についても批判しており、デモを取り締まるために軍高官による民間人に対する脅威が繰り返されていると述べた。
度重なる汚職問題についても嘆いており、高官らが汚職に携わっていることよりもむしろ、汚職防止団体が政府の駒として動いていることについて批判した。フン・セン首相に近しいオム・イェンティン氏が率いる汚職防止団体は、CNRPのケム・ソッカ氏と女性理容師との不貞問題について先導を切って調査してきた。
CPPによる反対派や民間人に対する政治的迫害を反映してHRWは「2016年は最悪の年」と評価した。HRWアジア支部の副部長であるフィル・ロバートソン氏は昨日、今後の展望は先行きが見えないと述べ、「選挙が近づくにつれて、「選挙に負けるのではないか」という恐怖心がCPPに蔓延し、人権問題に重点を置かない傾向が増長されるのではないかと懸念している。」とコメントした。
カンボジア政府人権委員会の代表であるケオ・レミー氏は昨日、プノンペンポスト紙へのコメントを断った。政府報道官のファイ・シファン氏はHRWの報告を「操作された文書」だとして退けた。「その報告書は真実に触れていない。HRWは“法的な機関”ではなく、“政治的な機関”である。彼らは政治的な理由で報告書を作成した。」とシファン氏は述べた。
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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