キャッサバのタイへの輸出 未だ苦難の中

キャッサバのタイへの輸出 未だ苦難の中
2017年01月12日 00時00分 公開
キャッサバのタイへの輸出 未だ苦難の中

衛生植物検疫(SPS)証明の取得はキャッサバをタイへ輸出するために必要不可欠なことであるにもかかわらず、カンボジア国内のキャッサバ輸出事業者はSPS証明書取得の手続きを理解していない。

農業省の副総務であるヒアン・ヴァニャン氏は、国内のキャッサバは何の問題もなくタイに輸出できるのに、輸出事業者はSPS証明書の取得方法を完全に理解していないと話した。「農業省の役員がキャッサバの輸出状況を調査行ったが、タイに輸出するにあたる障壁がある訳ではなかった。しかし個人輸出事業者はSPS証明書の取得方法について十分な知識がなく、証明書取得に時間がかかっている。」とコメントした。

 「通常、SPS証明書を取得するには申請する前にあらかじめキャッサバを用意しておかないといけないが、個人輸出事業者は、農家から買い付けるよりも前にSPS証明書の申請をしているのだ。」とヴァニャン氏は語った。

バンテイメンチェイ州農業課のファン・ヴァナスド課長も、「タイへの輸出は以前に比べて容易になった。カンボジアのキャッサバの輸出事業者にとってより良い市場になっている。」と述べ、「昨日、タイのいくつかの区で市場調査をしてきたが、価格は安定している。乾燥したキャッサバは4.5バーツから4.7バーツで、550リエル(0.15ドル)に相当する。2015年と比べても価格は変わっていない。」という。

 しかし、カンボジアで採れたキャッサバをタイに輸出しているマライ・トレーディング社のソーン・イェン代表は、「農家は凶作の時に抱えた多額の借金を返済するのに農家は苦しんでいる。今のところ、キャッサバはそれほど多くは収穫されていない。大量収穫期である1月まで待つ必要がある。我々はタイに近いところで営業しているので、輸出も簡単だ。」とコメントしている。

さらに、「価格変動を考慮して、タイは乾燥したキャッサバの輸出しか認めていない。タイは我々からキャッサバを仕入れて、そのまま中国へと輸出している。」と、続けた。
 
乾燥したキャッサバは1キログラム当たり、554~565リエル(≒0.15ドル)だ。生のキャッサバは170~205リエル(≒0.05)だ。しかし先月、乾燥したキャッサバは1キログラム約508リエルで、生のキャッサバに至っては1キログラムあたり136リエルで取引された。地元メディアが8月に報じた内容では、

地元メディアによると、タイ政府は農業製品に対する監視を強化し、SPSの認定基準を厳しくするなどとして、国境警備を強化しているという。
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