世界で6番目に空気が汚い、政府が警戒を呼び掛け

世界で6番目に空気が汚い、政府が警戒を呼び掛け
2025年01月28日(火)00時00分 公開
世界で6番目に空気が汚い、政府が警戒を呼び掛け

〈写真:Khmer times〉

 

カンボジア政府は1月下旬まで空気質の悪化が予測される状況を受け、国民に対し健康を守るための具体的な予防措置を取るように呼び掛けた。教育・青少年・スポーツ省は27日、全国の公共および私立教育機関に向けた声明を発表し、健康保護に関する指針を示した。

 

この声明では「すべての教育機関は環境省が提供する空気質情報を常に監視し、空気質が危険水準に達した場合は適切な健康リスク管理を徹底する必要がある」と述べている。また、児童や教職員に対して外出時のマスク着用を促し、汚染された空気や粉塵の吸入を防ぐよう指示したほか、意識啓発活動の強化も求めた。

 

特に子どもの健康保護に重点を置くことが強調されている。さらに、清潔な食事や飲料水、衛生的な生活環境の維持を心掛けるよう推奨された。呼吸困難や咳、倦怠感などの呼吸器症状が現れた場合、直ちに最寄りの医療機関で診察を受けるように求められている。

 

これらの指針は、首都圏をはじめ全国の教育機関で厳格に実施されるべきであるとされた。

 

同様に保健省も空気質の悪化に伴う安全対策を発表した。保健省は環境省が提供する大気質指数(AQI)を6段階に分類していることに触れ、国民に対して環境省のウェブサイトで地域の空気質情報を確認し、家族の健康を守る行動を取るように促した。

 

保健省の勧告によれば「窓やドアを閉め、AQIが高い場合は屋外活動を控えるほか、必要に応じてマスクを着用し、十分な水分補給を心掛ける」ことが推奨されている。特に乳幼児、妊婦、高齢者、肺疾患や心血管疾患、慢性疾患を抱える人々など、健康リスクが高い脆弱なグループの保護に重点を置くように求めている。

 

一方、環境省は「現時点では空気質は許容範囲内にある」として、国民に一定の安心を呼び掛けた。しかし、スイスの大気質監視機関IQAirが1月23日に発表した報告書では、カンボジアが「世界で6番目に汚染された国」と位置付けられている。

 

同機関は微小粒子状物質(PM2.5)による汚染が深刻化すれば、健康リスクがさらに高まる可能性があると警告している。カンボジア国内には首都プノンペンに10カ所を含む60カ所の固定型観測所と2台の移動型観測車が配備されており、空気質の監視体制が整えられている。

 

 

 

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