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<写真:Khmer Times>
カンボジアのソー・ソカ内務相は13日、国内で深刻化する麻薬問題について、法執行機関の一部職員による汚職が背景にあると指摘し、厳格な処分を含む対応を強化する方針を示した。
同氏の発言は内務省で開かれた第10次違法薬物撲滅キャンペーン推進会議の場でなされたものである。
ソカ氏は「一部の職員が関与していなければ、ここまで大きな問題にはならなかった」と述べ、政府職員による薬物犯罪への関与に対する強い危機感を表明した。
同氏は汚職職員への対応として「腐った肉を切り落とす」との表現を用い、即時免職を含む厳罰に言及した。
また、麻薬の使用や取引に関与した職員は職務から完全に排除し、法的責任を追及する必要があると強調した。
フン・マネット首相率いる現政権は、麻薬対策を主要政策の一つに位置付けており、本年度の撲滅キャンペーンでは、全省庁の連携による総合的な対応を目指している。
調査研究およびマインドセット開発を専門とするコンサルタント、セク・ソチェア氏は、ソカ氏の発言について「法執行機関内の汚職問題を的確に反映している」と評価した。
その上で「麻薬問題は生産や使用の増加に加え、制度内部の腐敗が進行することで、より複雑化している」との見解を示した。
一方で、カンボジア社会説明責任連盟(ANSA)のサン・チェイ事務局長は、免職という脅しだけでは汚職の抑止力として不十分であると指摘する。
「薬物関与による利益が極めて大きいことを踏まえると、より強力な法執行、市民への教育活動、そしてデジタル通報システムの導入が不可欠である」と述べた。
さらに、同氏は「一人ひとりが薬物に対して明確な反対の意志を持つことが、社会全体の統一されたビジョンの形成につながる」と述べ、国民的な取り組みの必要性を訴えた。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。