Vision2050の実現、カンボジア政府が方針を発表

Vision2050の実現、カンボジア政府が方針を発表
2025年02月12日(水)00時00分 公開
Vision2050の実現、カンボジア政府が方針を発表

<写真:Khmer Times>

 

カンボジア政府は「Vision2050」の達成に向けた方針を示す文書を発表した。フン・マネット首相が率いる第7期政権の政策と成果を強調し、国家発展の道筋を明確に示している。

 

この文書は政府報道官ユニットが2月9日に公表したもので、23ページにわたる詳細な報告が含まれている。

 

同ユニットのペン・ボナ代表によると、文書はPDF形式でオンライン公開されるとともに、関係省庁や機関向けに印刷版1000部が配布された。
 

  • 政策の継承と「Pentagonal Strategy-Phase1」

    今回の文書では、フン・マネット政権の政策や成果に加え、フン・セン前首相(現・上院議長)の時代に築かれた実績の継承と強化にも言及した。

    特に、「Pentagonal Strategy-Phase1」と6つの優先政策プログラムを通じて、新たな発展基盤を構築し、2030年までに中上位所得国、2050年までに高所得国への発展を目指す方針を打ち出している。

    政府報道官ユニットは本方針を国民に広く周知するため、メディアフォーラムや動画配信、書籍出版など、多様な手段を活用して情報発信を行う予定である。
     
  • 主要改革と経済成長の見通し

    フン・マネット政権は公務員制度、経済、医療、教育、農業など幅広い分野での改革を推進している。

    特に、司法制度の質向上や治安の強化、国際協力の深化に重点を置き、長期的な成長基盤の確立を図っている。

    経済分野では、政府の積極的な施策により、2024年の経済成長率は約6%、2025年には6.3%に達する見通しである。

    貿易、工業、観光、農産物輸出、国内外からの投資促進が成長の主な要因とされ、雇用創出にも注力している。
     
  • インフラ整備と国境地域の開発

    インフラ整備に関しては、シェムリアップ・アンコール国際空港やカンポット多目的港といった主要プロジェクトが完了した。

    現在もフナン・テチョ運河、テチョ国際空港、プノンペン〜バベット高速道路、プレアシアヌーク州の深海港拡張など、大規模な事業が進行中である。

    2024年8月には、総工費17億ドル規模のフーナン・テチョ運河の起工式が行われた。

    このプロジェクトは国内の水運網を海と接続し、輸送コストの削減、環境保護、経済成長への貢献を目的としている。

    さらに、国境地域の開発にも力を入れており、2660kmに及ぶ国境環状道路の整備が進められている。

    現在までに1300kmが完成し、フン・マネット首相は残る1360kmの建設に向けて2億ドル以上の予算を承認した。

    加えて、無土地者向けの土地割当や投資誘致策も積極的に推進している。
     
  • 外交関係の強化

    外交面ではフン・マネット首相がアジア、アメリカ、アフリカ、ヨーロッパ、オセアニアの17カ国を歴訪し、経済外交や二国間協議を行った。

    訪問先には、米国、中国、日本、スイス、オーストラリア、ベトナム、タイ、ラオス、シンガポール、マレーシア、フランス、インドネシア、韓国などが含まれる。2月10日には、フィリピン公式訪問を開始した。
     
  • 「Vision2050」の実現に向けて

    カンボジア政府はこれらの成果を基盤として「Vision2050」の実現に向けた取り組みを加速させる方針である。

    本ビジョンは経済発展、社会安定、国際協力を包括的に推進し、国民により多くの恩恵をもたらすことを目的としている。

 

 

 

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