世界リスク拡大の中でなぜ強い?カンボジア成長率4%据え置きの真相

世界リスク拡大の中でなぜ強い?カンボジア成長率4%据え置きの真相
2026年04月22日(水)00時00分 公開
世界リスク拡大の中でなぜ強い?カンボジア成長率4%据え置きの真相

<写真:khmertimeskh.com>

 

国際通貨基金(IMF)は、世界的なエネルギー価格の上昇や貿易摩擦、地政学的リスクの高まりといった外部ショックが続く中でも、2026年のカンボジアの経済成長率を4%とする見通しを維持した。

 

この見通しは、4月16日に米ワシントンで開催されたIMFの2026年春季会合にあわせて公表された「アジア太平洋地域経済見通し」で示されたものである。

 

会見では、アジア太平洋局長のクリシュナ・スリニバサン氏が、アジア経済は米国の関税措置や不確実性の高まりの影響を受けつつも、全体として底堅い成長を維持していると述べた。

 

一方で同氏は、同地域が化石燃料への依存度が高く、紛争の影響を受ける地域から主要資源を輸入していることから、新たなエネルギーショックに直面しやすいと指摘した。

 

エネルギー価格の上昇はインフレ圧力の強まりや対外収支の悪化、金融環境の引き締まり、政策余地の縮小につながるとしている。

 

報告によると、東南アジアはエネルギー消費が国内総生産(GDP)の約4%と高水準で、域内の多くの国が輸入に依存している。

 

また、肥料や石油化学製品など非エネルギー資源の供給途絶もサプライチェーン全体に影響を及ぼす可能性があるとされる。

 

IMFは新興国・途上国全体の成長率を2026年に4.9%、2027年に4.8%と予測しており、この中でカンボジアは2026年に4%の成長を見込む。

 

これは2025年10月時点の予測と同水準であり、国境問題や関税の不確実性、中東情勢などの影響を織り込んでいる。

 

2027年については、外需と国内活動の回復を背景に、成長率は4.7%に加速する見通しで、従来予測の4.5%から上方修正された。

 

経済学者のドゥッチ・ダリン氏は、2026年の4%成長について、経済の安定性と耐性を示す一方、エネルギー価格上昇に対応するため成長の原動力を強化する必要性も示していると指摘した。

 

具体的には、労働力の技能向上やデジタル技術の導入、輸出市場の多様化が重要であると述べた。

 

近隣国では、ベトナムが7.1%、ラオスが4%、タイが1.5%の成長率と予測されている。また、カンボジアの公的債務はGDP比で約66%に達する見通しである。

 

IMFは、中東での戦争が新たなエネルギー供給の混乱を引き起こし、アジア経済の耐性を試していると指摘する。

 

石油やガス価格の上昇はインフレを押し上げ、対外不均衡を拡大させ、政策対応の余地を狭めている。特に燃料輸入への依存度が高い経済への影響が大きいとされる。

 

アジアは引き続き世界経済の成長をけん引する見通しだが、リスクは増大している。

 

IMFは、脆弱層の保護やインフレ期待の安定化、エネルギーの持続可能性向上などを含む的確な政策対応の必要性を強調している。

 

 

 

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