元恋人に酸浴びせ 2名重傷

元恋人に酸浴びせ 2名重傷
2017年01月03日 00時00分 公開
元恋人に酸浴びせ 2名重傷

当局によって伝えられた内容によると月曜深夜、女性が元恋人とその現在の恋人に酸を浴びせ、二人が重傷を負ったという。二人はプノンペン病院で治療を受けているが、容体は厳しい状況が続いている。ウェルダー・ケア・サムナンさん(22歳)とその恋人、サ・ソッカさん(18歳)はサムナンさんの元彼女であるパック・チャンセレイロス(25歳)容疑者に襲われ、酸を浴びせられたという。

Preah Kossamak病院の形成外科医であるヘン・チャクリャ氏は、「ソッカさんは酸によって顔の右半分の炎症が著しく、背中や胸にまで肌の炎症が及んでいる。サムナンさんも頭や背中、胸などに酸をかけられて重症を負っている。」と話した。さらに、「ソッカさんの視力はまだ奪われていない。しかし、ここから数日にかけて酸による炎症が深くなっていくので二人の容体がよくなるとは断定できない。」と続けた。

「我々は患者の容体を見守っていく。酸による火傷は、火による火傷とは違う。酸の強弱によって傷の深刻さに違いが出てくる。」とチャクリャ氏は語った。セン・ソック区警察部長であるモック・ホン氏は昨日、チャンセレイロス容疑者をプノンペン地方裁判所へ送検する準備を進めているとだけコメントした。

セン・ソック区で犯罪課を担当する役員は「今回の事件は不倫をされたことによる妬みが引き起こしたものだ。」と語っている。

同役員はまた、「被害者のサムセンさんと容疑者のチャンセレイロス氏はかつて幸せな暮らしを送っていた。しかし、サムセンさんが王立芸術大学に通うソッカさんと不倫していたことを発見し、チャンセレイロスが激怒した。」と話した。二人でいるところを狙い、ボトルに入った酸を浴びせたのだという。チャンセレイロス容疑者の叔父は彼女の行為に怒りを示しており、被害者に償いを申し出る構えだという。

2012年に制定された酸法により、2010に30件だった酸攻撃の発生件数が2014年には5件にまで減ったという。カンボジアの人権団体Lichadoのアム・サム・アス氏は政府に対し、酸の販売に規制を設けるように促している。また、「危険な物質を容易に購入できる状況が今も続いている。」と話した。

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