輸出急増でも赤字拡大、カンボジア貿易18.9%成長の光と影

輸出急増でも赤字拡大、カンボジア貿易18.9%成長の光と影
2026年06月12日(本日)00時00分 公開
輸出急増でも赤字拡大、カンボジア貿易18.9%成長の光と影

<写真:khmertimeskh.com>

 

カンボジアの2026年1〜5月の貿易総額が300億ドルを超え、前年同期比で大幅に増加したことが明らかになった。


関税消費税総局(GDCE)が発表した暫定統計によると、同期間の貿易総額は300億8000万ドルとなり、前年同期比18.9%増であった。


輸出は140億4000万ドルで19%増、輸入は160億4000万ドルで18.9%増となった。貿易収支は19億9000万ドルの赤字で、2025年同期の16億8000万ドルから拡大した。


輸出先では米国が最大で、57億3000万ドルと前年から31.5%増加した。


対米輸入は2億3100万ドルにとどまり、約55億ドルの大幅な黒字となった。衣料品や履物、旅行用品、自転車、家具などの製品が主に輸出されている。


一方、最大の貿易相手国は中国で、貿易総額は93億9000万ドルに達した。対中輸出は7億5300万ドルに対し、輸入は86億4000万ドルで、約79億ドルの赤字となった。


輸入品は原材料や機械設備、建設資材、消費財が中心である。


ベトナムは第3位の貿易相手で、総額は41億1000万ドルとなった。輸出は23億2000万ドル、輸入は17億8000万ドルで、5億4400万ドルの黒字を計上した。


農産品や加工食品、中間工業製品が取引を支えている。

日本、シンガポール、韓国との取引も拡大し、日本との貿易は17.2%増、シンガポールとは242%超の大幅増となった。


欧州市場ではスペイン、オランダ、フランス、ベルギー向け輸出が増加し、スペイン向けは約4億7000万ドル(13.5%増)、オランダ向けは4億800万ドル超(14.2%増)となった。


輸出入の拡大は、製造業の活発な活動と国内需要の増加を反映している。


衣料、履物、電子機器、自転車などの分野では、多様化や外国直接投資の増加が生産拡大を後押ししている。また、機械や原材料の輸入増加は輸出志向型産業の成長を示す。


経済学者のダッチ・ダリン氏は、世界経済の不確実性が続く中でも、今回の貿易増加は経済成長にとって前向きな兆候であると指摘した。


輸出需要の拡大と外国直接投資の増加が生産能力や雇用創出を支え、経済の強靱性を高めていると述べた。


政府は、地域的な包括的経済連携(RCEP)やカンボジア・中国自由貿易協定などを通じて輸出市場の拡大を進めている。


2025年のRCEP加盟国との貿易額は約402億ドルで、前年から16%以上増加し、全体の約61%を占めた。


関税削減や貿易手続きの簡素化を通じた市場アクセスの改善が進む中、製造業や農産加工分野への投資も増加している。


年内も貿易の成長は続く見通しだが、貿易赤字の抑制と付加価値の高い輸出の拡大が引き続き課題となっている。

 

 

 

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