おすすめのプロモーション
〈写真:khmertimeskh.com〉
カンボジアのフン・マネット首相は、同国が安全で魅力的な観光地であると強調し、世界の旅行者にカンボジア訪問を呼びかけた。政府は同時に、国際的なオンライン詐欺組織の取締りを強化し、観光業の信頼回復と長期的な経済成長につなげる方針である。
フン・マネット首相は7日、プノンペンで開かれた国家麻薬対策機関(NACD)の年次会合閉会式で演説し、国内で活動するオンライン詐欺ネットワークを排除する決意を示した。外国の犯罪組織が拠点として利用する違法なオンライン詐欺は「ブラック経済」を形成し、国家経済や国際的評価を損なう要因になっていると指摘した。
さらに、詐欺拠点に施設を貸す不動産所有者や関連サービスに関与する人々など、間接的に利益を得る「グレー経済」の存在にも言及した。一方で、農業や観光、製造業、サービス業など国民生活を支える正規産業を「ホワイト経済」と位置付け、「ブラック経済やグレー経済がホワイト経済を脅かしてはならない」と強調した。
違法詐欺の問題は、治安への懸念を通じて観光客や投資家の心理に影響を与える可能性がある。フン・マネット首相は、誘拐事件など単発の犯罪でもSNSで急速に拡散し、旅行予約のキャンセルにつながる恐れがあると指摘した。そのうえで観光省に対し、カンボジアの魅力と安全性を国際社会へ積極的に発信するように求めた。
観光省は海外の外交拠点との連携を強化している。フオット・ハク観光相は、海外に駐在する大使や総領事ら43人と協議し、各国での観光プロモーションを拡大する方針を確認した。平和と政治的安定を背景に、観光投資の機会を発信する取り組みも進めるとしている。
欧州の経済団体もカンボジア観光市場への関心を高めている。EU・ASEANビジネス評議会や在カンボジア欧州商工会議所は観光省との会合で、持続可能な観光や夜間観光、土産物産業、デジタル化などの分野での投資機会について協議した。欧州主要都市からプノンペンやシェムリアップへの直行便誘致も議題となった。
観光統計によると、2025年にカンボジアを訪れた外国人観光客は約557万人で、前年の670万人から16.9%減少した。地域競争の激化や国境問題、旅行環境の変化などが要因とされる。
それでも政府は、国際的なプロモーションの強化や違法活動の排除、国際協力の拡大を通じて観光客の信頼回復を図り、今後の訪問者増加につなげる考えである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。