シアヌークビル(Sihanoukville)について気になる方も多いのではないでしょうか。シアヌークビルとはカンボジア南部に位置し、タイランド湾に面する港湾都市です。シアヌークビルは近年綺麗なビーチのあるリゾート地として脚光を浴び、数年前までは多くのカンボジア人や欧米人を中心とした外国人が休暇で訪れていました。
一方、2015〜2017年頃から中国の一帯一路構想の影響を受け、中国企業がすさまじいスピードで建設工事を進めています。そのため、カンボジア在住が長くひと昔前にシアヌークビルに遊び行ったことのある方は、その変貌ぶりに驚くといいます。今回は、そんなシアヌークビルの基本情報、観光地、おすすめビーチを詳しく紹介します。そして、プノンペン在住のポステスタッフが実際に行き、最新のシアヌークビルを伝えていきます。
シアヌークビルとは?
シアヌークビルはカンボジア最大の港湾都市であり、また観光都市でもあります。「シアヌークビル」は州と同格の特別市となっています。「シアヌークビル」について厳密に説明すると、「シアヌークビル」は、正式名称が「プレアビ・シアヌークビル州(Preah Sihanouk Province)」で、一般的には「シアヌークビル州」と呼ばれている州の中に位置しています。少しややこしいですが、正確に理解していなくとも困ることは基本的にはないので安心してください。カンボジア人でも理解している人は少数派です。
港湾都市であるシアヌークビルには、カンボジア唯一の大水深港のシアヌークビル国際港があり、カンボジアへのほとんどの海上輸入はシアヌークビル国際港を通して行われています。首都プノンペンのレストランでも、食品はシアヌークビル国際港から持ってきているというお店が多いです。2019年現在、シアヌークビル国際港のコンテナ量は増加を続けており、拡張工事も実施される予定。また、国際港の近くには経済特区もあり、開発が進んでいます。ちなみに、以前、日本も港と経済特区の施設建設のために円借款を数度にわたり実施しています。
そして観光都市でもあるシアヌークビル。それでは、外国人である私たちが旅行でシアヌークビルに行く際に気になる天気や言語などを紹介していきます。
シアヌークビルの天気は?
シアヌークビルは熱帯性モンスーン気候に属しており、季節による気温の変化が少なく年間を通して高温多湿です。シアヌークビルの気候は大きく分けて雨季(6月~10月)と乾季(11月~5月)の2つに分かれています。旅行で行く際のベストシーズンは、雨が少なく気温も比較的涼しめの11月〜2月です。
シアヌークビルでは英語は通じる?
私たち外国人にとって気になるのが言語。シアヌークビルでは英語は外国人の訪れるホテルやゲストハウス、レストランでは通じます。市内の移動手段であるトゥクトゥクの運転手でも英語が話せる人が多いです。しかし、屋台など現地で生活しているカンボジア人はクメール語しか通じません。これは首都プノンペンや国内最大の観光都市シェムリアップとだいたい同じ事情です。
シアヌークビルまでの行き方
続いて、シアヌークビルへのアクセス方法を紹介します。シアヌークビルには国際空港があり、また国道や鉄道も通っています。日本からの行き方と首都プノンペンなどのカンボジア国内からの行き方を紹介します。
日本から
日本からのアクセス方法は飛行機です。日本からシアヌークビル国際空港への直行便はないため、近隣都市で乗り換える必要があります。カンボジアのプノンペン国際空港やシェムリアップ国際空港、クアラルンプール国際空港、ホーチミンのタンソンニャット国際空港などでシアヌークビルへの便に乗り換えるのが一般的です。どの航空便に乗るべきかなどは「SkyScanner」などの航空券まとめサイトを利用するのが便利です。
カンボジア国内から
カンボジア国内からシアヌークビルに行く方法は飛行機、バス、鉄道、タクシーがあります。交通費を抑えたいという方にはバスや鉄道、短時間で移動したいという方には飛行機がおすすめです。バスや鉄道だと片道所用時間は5〜7時間で料金が10ドル(約1100円)弱、飛行機だと片道所用時間は1時間弱で料金が100ドル(約1万1000円)前後です。バス会社や鉄道の乗り方など、詳しくは下の記事を参考にしてみてください!
シアヌークビルのおすすめ観光地はココ!
シアヌークビルのおすすめ観光スポットを紹介します! カンボジア最大の観光&遺跡都市のシェムリアップほど多くはありませんが、シアヌークビルにも観光客が訪れる場所があります。
ゴールデンライオン(Golden Lion)
シアヌークビルの観光名所として真っ先に挙げられるのがゴールデンライオン像です。市内中心の主要道の交差点に2頭のライオン像があり、その周辺は少しスペースがあります。市民の憩いの場として知られていますが、中国による開発が進みライオン像周辺の景色は大きく変わっています。その様子は後ほど伝えていきます。
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プサルー市場(Phsar Leu Market)
「プサルー市場」は市民の台所としてシアヌークビルで最も有名なマーケットです。どの観光都市に行ってもその地域のマーケットは見ておきたいものですよね。「プサルー市場」では建物の中に所狭しと商店が集まっており、食べ物、衣類、靴、その他生活用品など多くのものが売られています。観光の際に見るべきはやはり魚介類です。海が近いため、魚介類はとても新鮮で、特にエビやカニなどは種類がとても豊富。他の地域では見ることができないものも扱われているので、訪れる価値ありです。行くのにおすすめの時間帯は売られている食材がとれたてで新鮮な午前中です。
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ワット・レウ(Wat Leu)
「ワット・レウ」はシアヌークビル市内を見下ろすことができる高い丘の上に位置する寺院です。カンボジアは上座部仏教国であるため、シアヌークビルにも数は多くないものの寺院はあります。「ワット・レウ」はシアヌークビル市内で最も有名な寺院で、夕日スポットとしても知られており、夕方には地元の人々が夕日を見に訪れます。
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シアヌークビルでビーチに行くならココ!
シアヌークビルといえばビーチ! 有名なビーチから近年注目を浴び始め、まだ観光客が少なめの秘境ビーチまで紹介します。
オーチティルビーチ(Ochheuteal Beach)
カンボジア人に「シアヌークビルでおすすめのビーチはどこ? 」と聞くと多くの人が教えてくれるのがオーチティルビーチです。シアヌークビルには数多くのビーチがありますが、最も人が集まるのがオーチティルビーチ。ゴールデンライオンなどのある市内中心地から徒歩10分ほどで行くことができ、アクセスは抜群です。しかし、こちらのオーチティルビーチも中国による開発が進んで海水の汚染がひどくなり、訪れる人は激減しています。2019年現在、海に入って遊ぶ人はあまりいません。ビーチ沿いでシーフードを食べたり、椅子に座ってゆっくりしたい方にはおすすめです。
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ロン島(Koh Rong)のビーチ
ロン島は近年リゾート地として開発が進んでいる島です。カンボジアの秘境と言われています。ロン島と日本語で呼ぶ島はロン島(Koh Rong)とロンサンレム島(Koh Rong Samloem)の2つの島があるので注意が必要です。場所はそれぞれのマップを参考にしてください。ロン島(Koh Rong)はビーチ沿いにバーが立ち並んでおり、昼はビーチで遊んで夜はバーで飲み明かしたい! という方にはロン島(Koh Rong)がおすすめ。
そんなロン島(Koh Rong)の有名なビーチは、トーイビーチ(Tui Beach)やソクサンビーチ(Sok San)、ホワイトビーチ(White Beach)などです。アクセス方法はシアヌークビルからボートとなります。ホテルや海沿いの旅行代理店などでチケットを購入して1時間前後かけて向かいます。