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<写真:Khmer Times>
カンボジア政府はタイとの国境紛争をめぐり、国際司法裁判所(ICJ)に正式な申し立てを行った。
争点となっているのはタイが一方的に作成した地図の法的正当性および、それに基づく国境線の主張である。
1962年にICJはプレア・ビヒア寺院がカンボジア領に属すると判断し、その根拠の1つとして「Annexe I地図」を採用した。
この地図は1908〜09年にかけて、当時の仏領インドシナとシャム(現タイ)との間で行われた国境画定作業に基づき作成されたものであり、タイ側もその存在を認識し、受領していた経緯がある。
しかしながら、その後もタイは独自に作成した地図をもとに、カンボジア側の領有主張に異議を唱えてきた。
特に6月9日には、タイ軍がプレア・ビヒア寺院の東側に位置するチョンボク地域について、航空写真を提示しながらタイ領であると主張した。
これに対し、カンボジア側は1907年の仏・シャム条約に基づく1:200,000の地図を根拠として反論し、タイの主張を否定している。
タイが使用するL7018地図などは、タイ国内で独自に作成されたものであり、国際法上の拘束力を持たないとカンボジア政府は主張する。
また「一方的に作成された地図による領有主張が容認されるのであれば、カンボジアもかつて失われた領土を自国地図に含めて主張できるはずだが、あえてそうしていない」との見解を示した。
この問題は過去にも両国間で軍事的衝突を招いた経緯があり、緊張の再燃が懸念されている。
カンボジア側はICJを通じた国際的な解決を模索しており、タイ政府にも国際法に基づいた透明性ある対応が求められる。
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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