カンボジアと日本、グリーン特別経済区の候補地選定

カンボジアと日本、グリーン特別経済区の候補地選定
2025年06月20日(金)00時00分 公開
カンボジアと日本、グリーン特別経済区の候補地選定

<写真:Khmer Times>

 

カンボジア労働職業訓練省は、持続可能な産業の育成を目指し、日本の開発関係者と協力して「グリーン特別経済区(SEZ)」の設置に向けた候補地の選定を進めている。

 

現在、首都プノンペン近郊とポーサット州の2カ所が候補地として検討されている。

 

この協議は同省のソバン・ヴァンナラス次官と、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)の山田康弘・メコン政策担当官を中心とする日本代表団との間で行われた。

 

協議の中では、カンボジアにおける環境配慮型製造業への日本の長期投資を促進する方策が話し合われた。

 

投資の円滑化や人材育成に関する協力体制の構築、特にグリーン産業に対応した職業訓練プログラムの整備と、熟練労働者の確保に向けた支援について重点的に協議された。

 

ヴァンナラス次官は、日本側の提案を歓迎するとともに、同国政府のグリーン成長戦略に沿った人材育成支援を今後強化していく考えを示した。

 

今回のグリーンSEZ構想は、経済の多角化と持続可能性の向上、さらに地域競争力の強化を狙いとするものであり、カンボジア政府の産業戦略の中核を成している。

 

カンボジア中国商業協会のロー・ヴィチェット副会長によれば、政府は引き続き国内外の投資家による工場誘致を重要課題として位置づけている。

 

2024年には、カンボジア開発評議会(CDC)が総額8億5000万ドルにのぼる10件の新規SEZ投資プロジェクトを承認し、約4000人の雇用創出が見込まれている。

 

また、同年の総投資認可額は約69億ドルに達し、32万人の雇用創出が期待されている。

 

SEZ制度は、製造業の高度化と付加価値向上を支える制度として機能しており、カンボジア経済の構造転換を後押しする柱と位置づけられている。

 

 

 

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