おすすめのプロモーション
<写真:khmertimeskh.com>
カンボジア政府は、入国管理の効率化と国際的な渡航環境の整備を目的として、2025年7月より導入した「カンボジア電子入国システム(CeA)」を2026年以降も引き続き義務化している。
これにより、すべての空路での渡航者は、従来の紙媒体による入国カード、健康申告書、税関申告書の提出が廃止され、渡航前7日以内にオンラインで必要情報を登録し、QRコードを取得する必要がある。
申請は無料であり、発行されたQRコードは入国時に提示が求められる。
観光需要や不動産投資の増加に伴い、カンボジアのビザ制度は多様化している。観光目的の短期滞在には観光ビザ(Tビザ)が、就労・留学・退職などを目的とする長期滞在には通常ビザ(Eビザ)が用いられ、EビザはさらにEB、EG、ER、ESの4種類に分類される。
たとえばEBビザは就労者向けで、企業との雇用契約書の提出が求められ、6カ月または12カ月間のマルチプル入国が可能である。ただし、別途労働許可証の取得が必要となる。
そのほか、公用目的の渡航には公用ビザ(Bビザ)、NGO職員には訪問ビザ(Cビザ)、カンボジア系外国籍者には長期滞在を可能とするKビザが用意されている。
特筆すべきは、2026年6月15日から10月15日までの4カ月間、中国人観光客を対象にしたビザ免除の試行が予定されている点である。
この措置により、最大14日間の滞在が可能となり、複数回の入国にも適用される。ただし、すべての対象者はCeAへの登録が引き続き義務付けられている。
ビザ取得の方法としては、到着時に空港で取得するVisa on Arrival、オンラインで申請可能な電子ビザ(e-Visa)、在外のカンボジア大使館・領事館での事前申請の3通りがある。
e-Visaは申請後3営業日以内に発行され、印刷した書類を持参する必要がある。ただし、e-Visaは一部の空港および陸路国境でのみ有効であり、海路や非公式な陸路国境では利用できない点に注意が必要である。
観光シーズンを迎えたカンボジアでは、電子化の推進とビザ制度の見直しにより、外国人観光客のさらなる誘致が期待されている。今後の制度運用と効果が注目される。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。