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<写真:khmertimeskh.com>
カンボジアの国有企業(SOE)が慢性的な赤字に陥る構造的問題が、公共サービスの質や財務運営を巡る議論の中で改めて浮き彫りとなっている。
首都プノンペンの郵便局で発覚した不正問題を契機に、国民の不満が広がった。
サービスの遅延や不透明な追加料金により、利用者は民間の物流企業へと流れており、公共サービスの競争力低下が顕著である。
通信分野でも同様に、5G導入が掲げられる一方で通信速度やアフターサービスの質は低く、部門間の連携不足が指摘されている。
電力分野では、国営の電力公社エレクトリシテ・デュ・カンボッジ(EDC)が大きな収入を上げながらも赤字を計上し続けている。
電力需要の増加に伴い収入は拡大しているが、独立系発電事業者との高額な電力購入契約や送電インフラ整備に伴う債務負担が損失の主因とされる。
2024年の電力当局報告によれば、国内電力消費は194億キロワット時に達したが、石炭や輸入燃料への依存によりコストは国際価格の影響を受けやすい。
2022年から2024年にかけてのエネルギー価格高騰期には、年間1億5000万ドルから2億ドル規模の補助金が投入され、電力料金の上昇が抑制された。
こうした状況に対し、発電能力の拡大にもかかわらず電気料金が下がらないことへの不満が国民の間で強まっている。
一方、多くの国有企業は独占的な地位を維持することに注力し、技術革新や効率化が進まず、民間企業の参入も阻害しているとの指摘がある。
他方で例外的に収益性と透明性を確保している企業も存在する。
シアヌークビル自治港は、日本の支援による拡張計画を進め、大型船の直接寄港を可能にすることで輸送コスト削減を見込む。
2024年には売上高約1億1400万ドル、純利益約3100万ドルを計上し、増益を維持している。また、証券取引所上場企業として財務情報の公開も徹底している。
アンコール遺跡の入場管理を担うアンコール・エンタープライズも、月次で来訪者数と収入を公表するなど透明性を高めている。
2025年には約4700万ドルの収入を記録し、収益は国家予算に直接組み入れられている。
専門家の間では、カンボジアの国有企業は財政負担の対象から収益創出の主体へ転換する必要があるとの指摘が強い。
収益性の確保、顧客志向のサービス改善、透明性の向上、法令順守の徹底、国際競争力の強化といった包括的な改革が求められている。
国有企業は国家資産を預かる主体として公共利益に資する役割を担うべきであり、財政支援に依存した現状からの脱却が課題となっている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。