カンポット産胡椒、世界各地に向け今年度80トン輸出へ

カンポット産胡椒、世界各地に向け今年度80トン輸出へ
2017年08月20日 00時00分 公開
カンポット産胡椒、世界各地に向け今年度80トン輸出へ


昨年、欧州連合(EU)より、世界中の特産品を知的財産権として登録し保護する、地理的表示保護(GI)を受けたカンポット産の胡椒は、需要拡大により今年度から80トンが輸出される予定である。

カンポット・ペッパー推進協会のグオン・レイ会長は、今年は8月までに、約45トンの胡椒が主にEU、米国、日本に向け輸出されたと語った。

約100トンの胡椒が生産され、そのうち80トンが輸出用に生産された。

同氏は「8月までは45トンの輸出に留まったが、年度末までに残りの35トンが輸出されることを願っている。」と述べた。

同協会によると、生産された胡椒のうちの30%は国内の観光客に向け販売され、70%が輸出用に販売されたという。



2009年時点で、カンポット州の胡椒農地は100ヘクタール、同協会の会員数も100人に留まっていたが、2017年には210ヘクタール、会員数は387人に増加した。

同氏は、EUによる地理的表示保護制度が適用されたことにより、これらの増加につながったと述べた。



しかし、カンポット産の胡椒を名乗った偽造品が市場では横行しており、同協会の課題となっている。

同氏は、「カンポット・ペッパー推進協会の証明書付き偽造胡椒が、約8トン発見され、我々は関係省庁に援助を求めた」と語った。

カンポット・ペッパー推進協会EU代表団により、先週行われた野外調査の際、ジョージ・エドガーEU大使は「我々は、胡椒栽培者がGI認証を取得するためにカンボジア政府と協力できたことを誇りに思っている。そして早急に、偽造品の問題に対処する必要がある」と述べた。
 
農林水産省によると、カンボジアは昨年約12,000トンの胡椒を生産した。

しかし、生産された胡椒の殆どはGI証明書がなかったため、国際価格は低いままである。

同氏は、EUがGI取得を望むカンボジアの胡椒生産者を援助するかどうか尋ねられたが、現時点でその予定はないと述べた。

黒胡椒は1トンあたり1,500ドル、赤胡椒と白胡椒はそれぞれ2,500ドル、2,800ドルの価格で取引されている。

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