カンボジア政府、オンライン詐欺根絶へ取り締まり強化

カンボジア政府、オンライン詐欺根絶へ取り締まり強化
2026年03月02日(月)00時00分 公開
カンボジア政府、オンライン詐欺根絶へ取り締まり強化

<写真:khmertimeskh.com>

 

カンボジア政府は、オンライン詐欺を中心とする「ブラック経済」の根絶に向け、取り締まりを一段と強化している。

 

フン・マネット首相は、国内で横行するサイバー詐欺が国家の評判と経済に悪影響を及ぼしていると認めたうえで、政府関与の疑惑を否定し、4月までの一掃を目標に掲げた。

 

フン・マネット首相はベルギー訪問中に仏AFP通信のインタビューに応じ、オンライン詐欺網を「ブラック経済」と位置づけ、「観光や外国投資に打撃を与えている」と述べた。

 

カンボジアは近年、組織的なサイバー犯罪の拠点の1つと指摘されており、偽の恋愛関係や暗号資産投資を装う手口で世界各国の被害者から資金を詐取する事例が相次いでいる。

 

米シンクタンクUnited States Institute of Peaceが公表した2024年報告書は、同国におけるサイバー詐欺の年間収益を125億ドル超と推計し、国内総生産(GDP)の約半分に相当すると分析した。

 

フン・マネット首相は、不動産や建設分野に一定の波及効果があったことを認めつつも、「経済が詐欺に依存しているわけではない」と強調した。

 

政府は過去1年間にわたり全国規模の摘発を展開し、数千人を拘束するとともに複数の拠点を解体した。

 

内務省によれば、サイバー犯罪に関与した外国人3万人超を強制送還し、取り締まり強化を受けて約21万人が自主的に出国したという。

 

2026年1月には、中国出身で複合企業を率いていたチェン・ジー容疑者を拘束し、中国へ送還した。

 

チェン容疑者は米当局からサイバー詐欺組織の首謀者として起訴されていた。

 

フン・マネット首相は「任命当時、不正の事実は把握していなかった」と説明し、不正な手段で取得した国籍を剥奪したことを明らかにした。

 

経済面では、2026年1月に新規投資案件43件、総額約7億5200万ドルを承認したほか、衣料品や履物、旅行用品の輸出額が前年同月比12.8%増の14億9000万ドルに達するなど、製造業の底堅さも示されている。

 

国内の経済学者は、法の支配の強化が投資家心理の改善につながるとの見方を示している。

 

プノンペンではクオン・スレン都知事が、2026年3月半ばまでに市内からオンライン詐欺を完全に排除する方針を表明した。

 

フン・マネット首相の指示を踏まえ、警察と憲兵隊が捜査および情報収集を強化している。

 

また、外国人宿泊者の登録を怠った宿泊施設の所有者や管理者に対し、3月から罰金を科す方針である。

 

違反者には40万リエルの罰金を科し、不法入国者を故意にかくまった場合は1人当たり400万リエルの罰金に加え、刑事責任を問う。

 

フン・マネット首相は「我々が望む経済ではない」と述べ、詐欺組織の解体と正規経済の信頼回復に全力を挙げる姿勢を強調している。

 

 

 

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