2019年初旬にシアヌークビルに行ってみた!
2019年2月頭、シアヌークビルの現状を確かめるために、プノンペン在住のポステスタッフがシアヌークビルに行ってきました。カンボジア人に「シアヌークビルはどんなところですか? 」と質問すると「あそこは今ではチャイナタウンです。昔はビーチが綺麗で友達や家族と一緒によく行っていたけど、今は行くことはないです」との回答が。誰もが口を揃えて同じ主旨の回答をします。
また、ローカル英字新聞でもシアヌークビルでの中国企業による開発の様子やそれに伴う中国人の増加、首相による中国に関する言及、シアヌークビルにおける中国人による犯罪が度々報じられています。そんなカンボジア人の声やニュースを見て、「実際、シアヌークビルはどんな様子なの? 」と気になる方も多いのではないでしょうか。今回はそんな方に向け、シアヌークビルの最新の姿を写真とともにできるだけ客観的に紹介していきます。
プノンペンからシアヌークビルへ
筆者はプノンペンからシアヌークビルにバスで向かいました。国道4号線を下っていき、市内に近づいていくと少しずつ建設途中の建物が目に飛び込んできます。その後、クリニック、両替所、レストランなどが続きます。ほぼ全てが中国語表記です。噂で聞いた通りの景色が飛び込んできます。
シアヌークビル市内中心部へ到着
観光スポット「ゴールデンライオン」周辺は中国企業による建設工事現場と化していました。中国企業が進出する前の写真は下です。写真を見比べると変貌ぶりが分かるのではないでしょうか?
工事の騒音もかなり大きいです。
砂ぼこりがひどい
噂通りの景色ですが、実際に行ってみてから分かったこともあります。まず、砂ぼこりのひどさです。これだけ多くのプロジェクトが進められているため、ミキサー車やブルドーザーが街中を走り、道は砂だらけ。
主要通りですが、片方の車線の半分は砂で埋まってしまっています。道を歩くと靴が砂で汚れてしまいます。
日中は大量の大型車両が走っています。
砂で道が埋まっていて歩きにくい、大型車両が多すぎて落ち着かないというのも大きな問題なのですが、何よりも本当に砂ぼこりがひどいです。外を歩けば身体中に砂を浴びます。街中が風の強いビーチみたいになっていました。
また、道路は主要道路以外はボコボコです。トゥクトゥクもスピードを緩めながら走行していました。高層ビルは建てても生活する人々のためのインフラは整備していない模様。これでは、カンボジア人が中国は自分たちのことしか考えていないと感じるのも無理はないのかもしれません。。新植民地主義が体現されていました。
至るところに中国人向けカジノ・KTV・中華レストラン
大量のカジノやKTV、中華レストランが見受けられました。中華レストランはプノンペンでは安くて美味いと日本人にも人気ですが、シアヌークビルの中華レストランは中国人しか受け付けないような雰囲気が出ています。店頭の飾りは豪華で赤色、店名は中国語表記のみ、テーブルは大人数用の円卓テーブルのみといった具合で、中国人以外が楽しく食事をすることは難しそうです。
通りを歩いているのはほとんど中国人
カンボジア人よりも中国人の方が圧倒的に多いです。なんでも、2019年現在、シアヌークビルに登録されている在住者数において、中国人がカンボジア人を上回ったといいます。中国人は男性が多いですが、中には旅行で来たとみられる家族連れの中国人も。子供はとてもかわいかったです。
筆者が通りを歩いているとトゥクトゥクの運転手さんに中国語で話しかけられました。「I am not Chinese, Japanese.(中国人ではないです。日本人です。)」と答えると、「Japanese Gooood!」と笑顔でグッドポーズをされました。
素直に喜んでいいのかは分かりませんが、プノンペンにいるカンボジア人と同じく、シアヌークビルのカンボジア人も中国人よりも日本人の方を歓迎してくれるようでした。
市内の移動手段はプノンペンとほとんど同じ
市内にはプノンペンでもお馴染みのトゥクトゥクや、配車アプリ「Pass App」や「Grab」の3人乗り小型車両も走っています。そのため、移動で不便することはないでしょう。ただ、プノンペンとは違い、バイクタクシーの数が多かった印象です。
プノンペンにはない種類のトゥクトゥクも走っていました。
シアヌークビルでかつて人気だったオーチティルビーチの今
昔は多くの観光客が訪れていたオーチティルビーチ(Ochheuteal Beach)。ゴールデンライオンから徒歩10分の距離で、シアヌークビルで最も有名なビーチです。
カンボジア人にオーチティルビーチについて聞くと「今は中国企業のせいで海は汚いから、入りたくないです。もう行くことはないです」との声が。実際に行くと、そこには廃れてしまったビーチの姿がありました。
ベストシーズンの2月であるにもかかわらず、人はまばらで、活気は感じられませんでした。
海水はお世辞にも綺麗とは言えず、入っている人はいませんでした。
でも、海鮮料理は美味しい!
ネガティヴなことばかりのシアヌークビルのようですが、港湾都市であるため美味しい海鮮料理を食べることはできます。オーチティルビーチ沿いにあるトリップアドバイザーで1位の「Khin's Shack」というお店で食べてきました。日本語の情報がないため、トリップアドバイザーに頼るしかありませんね。。
カンポットペッパーの添えられたイカ・5ドル(約550円)。とても美味しかったです。ちなみに、レストランでは中国語しか通じないという極端な声も入ってきますが、そんなことはありませんでした。英語は通じます! そして、スタッフの少年少女はみんな笑顔で、温かいです。
日本食レストランやカフェはある?
日本食レストランはほとんどありません。長年市内中心地で経営していたある有名日本食レストランも今では工事現場に囲まれ、2019年2月に閉店しました。今も残るのは「侍(Samurai)」という日本人のいるお店や「Onami」というカジノ近くでビーチ沿いにあるお店くらいです。街にも日本人はほとんど見かけませんでした。
こちらは「Onami Restaurant」のテラス席。こちらの方は開発がまだそこまで進んでいないため、ビーチがとても綺麗でした。
カフェもほとんどありませんが、プノンペンにもある「アマゾンカフェ(Amazon Cafe)」がシアヌークビルにも進出しています。Wi-Fiも完備されていますよ。
まとめ
シアヌークビルについて詳しく解説しました! ネガティヴなことが多いシアヌークビルかもしれませんが、カジノで一攫千金を狙いたい方や島でゆっくりしたい方にはぴったりの場所です。気になる方は短期間でも一度足を運んでみてはいかがですか?
※この記事に記載されている情報は2019年2月のものです。本記事に記載されている情報は予告なしに変更される場合がございますが、ご了承ください。
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