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カンボジア王立中央銀行は2017年、国内の金融機関の預金口座と販売時点情報管理システム(POS)を結ぶ新たなシステムの運用を開始する。
この新たなシステムにより、相互運用性が可能になり利用者がより銀行を利用しやすくなると考えられている。
カンボジア国立銀行(NBC)の課長であるチェア・セレイ氏は、「このシステムで国内の金融機関のATMやPOSと預金受入マイクロファイナンス機関がNBCが管理するスイッチカードが結ばれる。」と述べている。
セレイ氏は「すべての機器が相互運用的に作動する」と話し、一つの銀行から発行されたデビットカードの保有者は国内すべてのATMとPOSでカードが使えることになると説明した。
続けてセレイ氏は「デビットカード利用者は他社の銀行を利用する際に手数料を支払わなければいけないが、必要な時にどのATMも使えないよりはかは便利になるだろう。」と話した。
現在、地方銀行と預金受入マイクロファイナンス機関は自身のATMやPOSのネットワークシステムを運用している。ATMとVISAカードの相互運用は既に行われているが、一般的にある銀行から発行してもらったデビットカードを他の銀行のPOSを使用した商品購入などに使うことはできない。
セレイ氏はNBCによるこのシステムは複数の銀行間で2017年の中ごろに開始されると話した。すべての金融機関、マイクロファイナンス機関(MDI)は2018年1月1日までにシステムへ参加同意をすることが要求されるという。
NBCと国内金融機関の代表らは取引条件だけでなくこの新たなシステムで発生しうる技術的な問題への対応を協力しながら進めてきた。また、セレイ氏はNBCは利益を生み出すためにこのシステムを運用する訳ではないとし、少額の手数料で利用者に利便性をもたらすために各金融機関と合意できることを期待していると話した。
電子取引システムはカンボジアで急速に普及しており、利用者は口座へのアクセスが良くなり、リアルタイムでの商取引をできるようになっている。NBCの統計によると、2015年末までに143万枚のデビットカードが国内の銀行から発行され、ATM1,118台とPOSレジ9,639台が設置された。マイクロファイナンス機関のATMは3000台近くに設置されているという。
カンボジア国内のATMの25%を運営し、国内の60%のデビットカードを発行したAcleda銀行のチャニー会長は「この新しいシステムへの移行は迅速でスムーズな電子取引を可能にするだろう。消費者側にも金融機関側にとっても利点がある。」とコメントした。チャニー会長は「利用者は何種類ものATMカードを持っておく必要がなくなる。取引する場合は、一枚のカードで複数の金融機関の口座を持つことができるようになる」と続けた。
チャニー会長はさらに、「小規模の金融機関はこのシステムによってインフラコストを削減することができる。新しいATMやPOSレジに投資したくないという銀行やMDIなどの金融機関はAcleda銀行などの巨大金融機関の過密なネットワークに利用することができる」とコメントした。
カンボジア最大手のMDIであるHattha Kaksekar (HKL)のCEOを務めるホウト・イエン・トン氏は「巨大なATM及びPOSのネットワークを持つ金融機関は手数料で利益がでる。こうしたネットワークを持たない金融機関には利用者が口座にアクセスする回数が増えていくととで利益が生まれる。」と語っている。
またトン氏は、「多くのATMを保有する金融機関にとっては最高の機会だ。この新システムのおかげで利益を生むことができる。ATMの拡張に余裕がない金融機関は、他社のATMが使える利用者にデビットカードを発行するだけで良い。HKLは現在、120台以上のATMを有し、ネットワークの拡大を続けていいる。」と語った。
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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