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<写真:Khmer Times>
カンボジアのフン・マネット首相は14日、タイとの経済協力を再開する条件として、全ての国境検問所の再開と将来的な一方的閉鎖の停止をタイ側に求めた。
これらの条件が満たされない限り、両国間の協議には応じない方針を明らかにした。
同首相はコンポンチュナン州で開かれた国家憲兵の日の式典において、「カンボジアはすでに国境正常化の鍵をタイに渡した。次の行動はタイにかかっている」と述べた。
具体的には、すべての陸路国境検問所を6月7日以前と同様の条件で再開し、今後は一方的に閉鎖しないことを求めている。
両国間の国境問題は、5月28日にタイ軍がモム・ベイ地域においてカンボジア領内へ侵入し、軍事的衝突が発生したことに端を発する。
同首相はこの件を「主権と領土保全の重大な侵害」と非難し、軍の原状復帰を強く求めた。
カンボジア政府は平和的解決を重視しており、今回の国境閉鎖はタイによる一方的な措置への対応であったと説明している。
タイ側が提示された条件を受け入れれば、カンボジア側は5時間以内に検問所を再開する用意があるとした。
一方、タイからは協議の呼びかけが行われているが、同首相は「問題の原因はタイにある。まず行動を起こすべきはタイである」と述べ、協議に応じる意志がないことを示した。
経済専門家のドゥッチ・ダリン氏は「国境の全面再開と一方的閉鎖の中止は、二国間の信頼と地域の安定に寄与する」と評価し、検問所の選別的な再開は地域経済に悪影響を与えると警告した。
また、カンボジア人権委員会は6月、タイによる一方的な国境封鎖が「人の移動の自由、生活・労働・教育の権利を著しく侵害した」と非難している。
同首相は「信頼回復の第一歩は国境検問所の完全再開である」と強調し、軍事的な緊張緩和においても不可欠であるとの認識を示した。
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