絶滅危惧種のインドシナトラ死ぬ

絶滅危惧種のインドシナトラ死ぬ
2019年08月26日 00時00分 公開
絶滅危惧種のインドシナトラ死ぬ

21日、タケオ州のプノンタマオ野生生物保護区にて1998年に密猟者から幼獣として救出された絶滅危惧種である雄のインドシナトラの死亡が確認された。


22日、同保護区の責任者であるNhek Ratanapich氏は、鼻と口の膿と鼻骨の突出の治療を受けていたジャスパーという21歳のトラが死亡している事を確認したという。


「ジャスパーは衰弱しており、数日間適切に食事をとっていなかった。 かつては1日最大6kgの肉と1kgの骨を食べていた」と同氏は語る。


同氏は、ジャスパーが老齢と合わせて口部の骨がんに苦しんでいる可能性があると獣医が診察し、3日間の治療を受けた後だったと続けた。


「獣医は、歯の膿と鼻からの骨突起を発見した。ジャスパーは、トラの平均年齢である14歳を大幅に超えていた」と同氏は話した。


トラの死体は保存のためにプノンタマオ博物館に送られたという。

 

ジャスパーは1998年にまだ幼い状態で密猟者から救出され、Born Free Foundationの世話を受けていたと同氏は話した。


保護区には100種以上の動物が約1500頭生活しており、その多くが絶滅危惧に分類されていると同氏は最後に語った。


世界自然保護基金(WWF)カンボジアの代表であるSeng Teak氏は22日、ジャスパーの死に対する悲しみを表明し、トラが森林生態系の維持に重要な役割を果たしていることを強調した。


Seng Teak氏は、カンボジアではインドシナトラは繁殖できるだけ個体数が残っておらず、虎は機能的絶滅にあると考えられていると述べた。


同氏はまた、集中的な密猟、生息地の喪失、獲物の消失により、大型のネコ科動物もまた絶滅の危機にあると述べた。


同氏は、2017年9月末にフンセン首相が、野生のインドシナトラをカンボジア国内に再導入し、インドシナトラの獲物数の増加を目的として森林を保護するためのWWFプロジェクトを承認したと加えた。


密猟者の保護と森林伐採の取り締まりが徹底的に行われれば、インドシナトラとその獲物が繁殖できる環境が整うため、WWFの取り組みは成功したと言えるようになると同氏は話した。

 

出典:KHMER TIMES

 

 

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