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<シェムリアップでタクシー運転手を殺害し、車を奪った日本人の男2人を連行する当局>
シェムリアップ州裁判所は10月3日、シェムリアップ州で今年3月にタクシー運転手を刃物で殺害し、車を奪った日本人の男2人に対して、禁錮刑を言い渡した。
石田礼門被告(23)と中茎竜二被告(24)はタクシー運転手のHoem Chanさん(41)を計画的に殺害した罪に問われている。
シェムリアップ州裁判所の報道官であるYin Srang氏は、裁判所が中茎被告と石田被告にそれぞれ禁錮刑13年と禁錮刑10年を言い渡したと発表した。
また、裁判所は被告人らに対し、遺族への賠償金の支払いを命じたとSrang氏は加えた。
<亡くなったHoem Chanさんの葬儀で、遺影の前でお祈りをする妻のSok Chanroeunさん>
「シェムリアップ州裁判所は被告らに対して、遺族に2人合わせて2万5000ドル(約270万円)の賠償金を支払うように命じた。」とSrang氏は話した。
3日、犠牲者の妻であるSok Chanroeunさんは、判決に対して賠償金は少なすぎると主張した。
「金額が小さすぎるため、賠償金の額に関して納得いっていない。この賠償金では私たち家族が生活できない」とChanroeunさんは話し、控訴を検討していると加えた。
中茎被告と石田被告は9月9日に行われた初公判で、タクシーを盗みたかったことは認めたものの、殺意に関しては否定していた。
中茎被告は日本で借金をしており、カンボジアで働きたかったため、タクシーを盗みたかったと供述している。
「自分のために車が欲しかったから、強盗をした。殺害しようと思っていた訳ではなく、誤って殺害してしまった」と中茎被告は初公判で主張した。
石田被告は「違法だとは知っていたが、自分もお金が欲しかった」と供述している。
裁判所のChuon Sok Panha氏は3日、判決に賛成の意を示した。
「判決は正しいものなので、賛成だ」とPanha氏は話した。
被告らの弁護人であるTheng Chamroeun氏は被告らに判決に対して控訴したいかどうかを確認すると話した。
「判決を受け入れるか不服として控訴をするかは被告人次第だ」とChamroeun氏は続けた。
在カンボジア日本大使館の鈴木氏は遺族に対して弔意を表した。
「シェムリアップ州裁判所が日本人の被告らに対して判決を下したが、法的な手続きがまだ進行しているためコメントは控えたい」と鈴木氏は話した。
<日本人の被告2人がタクシー運転手を殺害し、SUV車を盗んだ後に事故を起こした現場:国家警察より>
3月、事件の捜査を担当したシェムリアップ州警察のPhoeung Chendareth副署長は日本人の被告らは3月12日にタイに到着し、4日間タイに滞在したのちの3月16日にカンボジアのポイペト市で入国し、シェムリアップに向かったと明らかにしている。
Chendareth副署長によると、3月17日、被告らは盗むことを目的にSUV車を探し、犠牲者をアンコールワットなどの観光地を案内するために雇ったという。
午後5時頃、被告らはタクシー運転手に対して、Puok区のマーケットに連れて行くよう依頼し、人目のつかない場所で停車を指示したとChendareth副署長は話す。
その後、被告らは運転手を背後から襲い、抵抗されたため、中茎被告が運転手の喉を刃物で切り殺害したChendareth副署長は続けた。
さらに、被告らは殺害した運転手の遺体を放り出し、逃走を試みたとChendareth副署長は加えた。
殺害現場を目撃した通りすがりのバイク運転手が警察に通報し、事件が発覚したという。
Chendareth副署長は石田被告はSUV車をシェムリアップに向けて走らせたが、300メートル進んだところで車両の制御を失い、村の住民が運転するトラックに衝突したと事件の詳細を説明した。
バイクで現場に駆けつけた警察が車から逃走を試みる被告らを発見し逮捕したという。
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