ベトナム航空、カンボジア・アンコール航空の株式を売却

ベトナム航空、カンボジア・アンコール航空の株式を売却
2020年04月13日 00時00分 公開
ベトナム航空、カンボジア・アンコール航空の株式を売却

ベトナム航空はカンボジア・アンコール航空の株式を売却し、保有する航空機5機を売却することを発表した。VNエクスプレスなどが報じた。

 

今回の情報はベトナム航空が10日(金)に発表した監査済み2019年度連結財務諸表で明らかにされた。

連結財務諸表ではベトナム航空の新型コロナウイルスによる影響が記されていた。

 

2020年始め、ベトナムのフック首相はカンボジア・アンコール航空への投資の再構築する計画を承認し、ベトナム航空はそれに従い今回の株式売却を行ったという。

 

カンボジア・アンコール航空にはベトナム航空が49%、カンボジア政府が51%出資していた。

 

さらに、ベトナム航空は同社が保有するエアバス321型機を5機売却することも決定した。売却金額は約3700万ドル(約40億円)で、売却相手は公表されていない。売却する航空機の引き渡しは6月までに完了する見込みだという。

 

新型コロナウイルスの世界的な大流行で、ベトナム政府が大規模な入国制限やベトナム国内での社会的距離を取る措置を講じているため、ベトナム航空にも大きな影響が出ている。

 

「ベトナム航空が継続して運航するには政府からの支援やローンの返済の延期、銀行からの貸付に頼らざるを得ない」と発表された連結財務諸表には書かれている。

 

ベトナム政府直属の大手国営企業における国の資金を管理する機関「企業における国家資本管理委員会(CMSC:Commission for Management of State Capital at Enterprises)」が先週発表した報告書によると、ベトナム航空は現在、週数便の国内線しか運航しておらず、国内の国営企業19社の中で最も深刻な影響が出ているという。

ベトナム航空が保有する航空機106機のうち、運航されているのは6機のみで、従業員の半数が休職状態にあるという。

2020年末までにベトナム航空の支払い能力を確保するために、同社は1億5094万ドル(約163億円)の短期融資と5億1458万ドル(約556億円)の政府支援が必要になるとされている。

 

ベトナム航空の今年第1四半期の収入は前年同時期比26%減の8億1900万ドル(約885億円)となり、新型コロナウイルスによる影響が第4四半期まで続けば、これまでの黒字経営から転じて8億3600万ドル(約904億円)の損失になると予測されていると企業における国家資本管理委員会の報告書で明らかにされた。

 

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