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<写真:Khmer Times>
世界銀行が発表した「カンボジア経済アップデート:COVID-19後の経済回復」によると、カンボジア経済は製造業の輸出とサービス業・農業の成長に牽引され、回復への道を着実に歩みはじめているため、2023年の経済成長率は5.5%に達する見込みである。
同国経済の回復は2022年に強固なものとなり、実質成長率は5.2%に加速した。
同国では貿易や旅行、ホスピタリティといったサービス業の力強い回復により、成長水準が新型コロナウイルス発生前の水準に回復し、東南アジア競技大会と東南アジアパラ競技大会の開催に伴う外国人入国者数が増加している。
同レポートによると、成長水準の回復は世界的な原油価格や食料価格の安定に伴う国内物価の緩和も後押ししているという。
世界銀行の予測では新たに批准された貿易協定に伴う地域市場へのアクセス改善によって農業部門が拡大し、経済成長率は5.5%に加速する。
しかし、外需の減速が長引けば輸出志向の製造業が弱体化し、世界的な金融引き締めが継続すればカンボジアのレバレッジの高い金融セクターのリスクが顕在化する可能性があることを強調している。
世界銀行カンボジア担当カントリーマネージャーのMaryam Salim氏によると、カンボジアの経済回復を守るためには観光商品と観光地を多様化し、接続性の向上や貿易障壁の削減、税関手続きの合理化により貿易競争力を高める必要がある。
中期的には好調な商品・サービス輸出と、海港や道路といった大型インフラプロジェクトにおける官民パートナーシップによる投資の大幅な増加により、成長率は6%に上昇する可能性があるという。
成長率6%達成に向けた取り組みとしては接続インフラと人材開発への投資、金融の安定性確保、経済回復力と競争力向上に向けた輸出多様化の促進が挙げられる。
同レポートではカンボジアが近年、どのようにして保健や教育などの社会セクターへの支出を増加させたのかを検証しているが、支出の質を改善することが可能であると指摘している。
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