おすすめのプロモーション
<写真:Khmer Times>
フンセン首相によると、カンボジアの金融・銀行システムは強固であり、シリコンバレー銀行(SVB)の破綻が国内の銀行セクターに直接的な影響を与えることはない。
10日、米国の新興企業やハイテク企業を主な顧客としていたSVBがカリフォルニア州の金融監視機関によって閉鎖され、経営破綻が他行にも波及する可能性をめぐって世界経済の混乱を招いた。
また、同日にはシグネチャー・バンクでも顧客による預金引き上げが加速し、その2日後の12日にニューヨーク州金融監督当局が同行を事業停止とした。
カンボジアではリーマンショック時に人々が銀行から預金を引き上げた過去があり、フンセン首相は「以前発生した米国金融危機の際にカンボジアの銀行は深刻な影響を受けていない。今回もカンボジアに影響を与えることはない」と呼び掛けている。
カンボジアの銀行はカンボジア国立銀行の預金準備率政策の元、リスクに耐えられる十分な準備金を有しているという。
また、フンセン首相の予想では、金融危機の解決に豊富な経験を有する米国は、今回の銀行破綻に効果的な解決策を持っているという。
マイクロファイナンス機関(MFI)に属するLOLC社の代表兼マイクロファイナンス協会の会長を務めるSok Voeun氏も同様に、米国の銀行破綻がカンボジアのMFIセクターに直接影響を与えることはないとの見解を示している。
同氏によると、カンボジアは破綻した銀行と直接的・間接的な取引関係がないことに合わせ、国内のMFIセクターは規制当局による銀行・金融機関の監督の下、順調に業績を伸ばしている。
カンボジア国立銀行(NBC)の報告によると、同国の銀行部門の預金残高は今年1月までに27億ドル(約3588億8535万円)に達し、銀行の融資残高は550億ドル(約7兆3106億円)以上となっており、同国の銀行業界は融資と預金の両面で力強い成長を続けているという。
また、金融機関が受け取った預金は昨年10月の370億ドル(約4兆9181億円)から約427億ドル(約5兆6752億円)に増加している。
NBCのRoth Sovannarak氏によると、カンボジアでは銀行・金融機関の監督をリスクベース監査とプロスペクティブ方式の新基準に基づいて実施することが優先課題である。
政府は効率的で環境に優しい金融サービス開発のための新たな機会を創出するため、銀行セクターの明確なビジョンと開発指向戦略を策定したという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。