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<写真:khmertimeskh.com>
タイのアヌティン暫定首相は2026年1月下旬、カンボジアとの国境地域を視察した後、両国間において新たな軍事衝突の兆候は確認されていないとの認識を示した。
2025年末に発効した停戦合意と、同年10月に署名されたクアラルンプール共同宣言を双方が尊重すれば、いかなる脅威も回避可能であると強調した。
この発言は、地域の安定化に向けた前向きなメッセージとして受け止められる一方で、専門家の間では依然として慎重な見方が根強い。
カンボジア国際関係研究所のキン・ピア所長は「今回の発言はタイ国内の選挙対策としての側面がある」と指摘した。
また「タイ側に真に衝突回避の意思があるのかは、今後の対応を見極める必要がある」との見解を示した。
アヌティン氏はカンボジア側がタイ南東部のトラート県付近で新たな塹壕を掘削しているとの報告について、両国の軍が誤解を避けるため緊密に連絡を取り合っていると説明した。
さらに、地雷除去に関しては「カンボジアに課された人道的義務であり、タイの主権を侵害するものではない」と述べ、協力の姿勢を示した。
一方、ピア所長は過去に発生した衝突はタイ側による攻撃が主因であると主張し「カンボジアは一貫して国際法と外交による平和的解決を重視している」と述べた。
停戦合意後には地雷爆発が報告されていない点にも触れ「平時に地雷事故が起きていないことは、タイ軍が攻撃の口実を失っていることを意味する」と分析した。
同研究所のトン・メンデヴィッド講師もまた、アヌティン氏の発言は選挙戦略の一環であると指摘した。
「タイ国民の多くは武力衝突を望んでおらず、首相の発言は国内世論への配慮とみられる」と述べた上で「しかし最終的に戦争の有無を決定するのは軍部であり、首相の意向だけでは十分ではない」と警鐘を鳴らした。
カンボジア側では、外交交渉と軍の防衛体制を維持しつつ、国際司法裁判所(ICJ)への提訴を含めた国際的対応の検討を求める声も上がっている。
情勢は一時的に沈静化しているものの、真の安定には双方の信頼構築と継続的な対話が不可欠である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。