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<写真:khmertimeskh.com>
カンボジアとタイの国境紛争を契機として、カンボジア国内ではタイ製品のボイコット運動が広がりを見せている。
この動きは、同国の農業や製造業の振興につながる契機として注目されている。
タイによる繰り返される領土侵犯への反発から始まったこの不買運動は、国民の間で急速に支持を拡大し、消費者は国産品や第三国からの輸入品への切り替えを進めている。
カンボジア関税・消費税総局の統計によれば、2025年の両国間の貿易額は前年比14.86%減の36億5000万ドルとなり、うちタイからの輸入は15%減の29億ドル、カンボジアからの輸出も14.15%減の7億3200万ドルとなった。
この影響を受け、タイの大手企業6社がカンボジア市場から撤退し、最大手のCPグループも事業規模を縮小した。
これにより、カンボジア国内企業は市場シェアを拡大し、雇用の創出や国内サプライチェーンの構築が進展している。
農業・地方開発銀行(ARDB)のカオ・タク総裁は、建材や食品など多くの分野において国産品の代替開発が急務となっている現状を指摘し「これはカンボジアの起業家にとって大きな好機である」と述べた。
政府は「五角戦略(Pentagonal Strategy)」の下で成長産業への投資を促進しており、2024年の国内総生産(GDP)成長率は6%、2025年には5.2%と、地域平均を上回る水準が維持された。
一方で、国内の生産体制は依然として脆弱であり、需要を完全に満たすには至っていない。
それでも、地場企業による製品の品質向上やブランド構築が着実に進み、自給自足と輸出拡大の両立が模索されている。
カンボジア職業中小企業商工会議所のケオ・モム会頭は「香り高いココナッツのように、かつてタイ産とされていた多くの製品が実はカンボジア産である」と述べ、タイによる加工・再輸出の構造の中で、付加価値の大部分が国外に流出していた現実を指摘した。
経済研究者のチェイ・テック氏は「今回のボイコットは、カンボジアが輸入依存から脱却し、国内で一次産品を加工・製造する転換点となり得る」と分析した。
さらに、農家や中小企業の役割が拡大し、農産品の高付加価値化や雇用創出への貢献が期待されている。
カンボジア王立アカデミーのヤン・ペウ事務総長は「不買運動は国民の尊厳と主権意識を反映した行動である」と述べ、自国の生産能力強化とサプライチェーンの多様化の必要性を強調した。
今後、カンボジアは輸入代替と輸出強化の両立を図りつつ、経済的自立と持続可能な成長を目指していく方針である。
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