国連安保理でカンボジアとタイが応酬、国際法順守を訴えるも国境問題が火種

国連安保理でカンボジアとタイが応酬、国際法順守を訴えるも国境問題が火種
2026年01月29日(木)00時00分 公開
国連安保理でカンボジアとタイが応酬、国際法順守を訴えるも国境問題が火種

<写真:khmertimeskh.com>

 

国連安全保障理事会(UNSC)の公開討論において、カンボジアとタイの国連代表がともに国際法の順守を主張しつつ、両国間で長年続く国境紛争に間接的に言及し、緊張をにじませる発言を交わした。

 

本討論は「国際平和と安全の維持における法の支配の促進と強化」を議題として、ソマリアを議長国に開催された。

 

東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国として発言したフィリピン代表は、国連憲章および国際法に基づいた友好関係の維持と、法の支配の重要性を強調した。

 

カンボジアの常駐代表ケオ・チア氏は、主権や領土保全、国家の平等を守るためには国際法の厳格な順守が不可欠であると述べ、特に国連憲章第2条第4項に明記された「武力による威嚇または行使の禁止」への全面的な遵守を訴えた。

 

さらに、領土問題の解決には平和的かつ法的な手段が必要であり、国際司法裁判所(ICJ)による裁定は信頼に足る解決策であるとの認識を示した。

 

チア氏は加えて、2025年に採択された安保理決議2788号の実施を強化する必要性を強調し、政治・財政・運用の各側面における国連の積極的な関与が、紛争の予防において重要であると述べた。

 

民間人の保護に関しては国際人道法の順守が不可欠であり、民間施設の破壊や文化遺産の損壊といった行為は、重大な国際法違反であると警告した。

 

これに対し、タイの国連代表チェートチャイ・チャイワイウィット氏は、現在の国際秩序の弱体化に強い懸念を表明し、国際法が公平に適用されることによってのみ平和が持続可能となると指摘した。

 

その上で「国際法の順守を他国に求めるのであれば、自らも誠実にそれを実行すべきである」と述べ、暗にカンボジア側への牽制とも受け取れる発言を行った。

 

両国の主張はいずれも国際法の理念に則ったものであるが、カンボジア側がタイによる越境行為への不満を滲ませ、タイ側がそれに対する反発を表明するなど、形式的には法の擁護を装いながらも、国境を巡る対立が根強く存在していることを浮き彫りにした。

 

カンボジアの資料センター所長ユク・チャン氏は、過去7カ月の間にタイ軍が14か所にわたってカンボジア領へ不法に侵入したと非難し、米国が仲介した停戦合意をタイが無視していると指摘した。

 

こうした発言は、両国間の領有権問題が依然として国際的な懸念材料であることを示している。

 

 

 

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