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<写真:Khmer Times>
カンボジア工業科学技術革新省(MISTI)は、「カンボジア国家研究開発(R&D)管理システム」と題したワークショップを開催し、研究者が革新的な研究テーマを選び、その成果を社会経済的に活用するための支援を行うことで、研究エコシステムの強化を図った。
ワークショップは6日に行われ、政府機関、研究機関、学術団体、科学コミュニティなど130人以上の代表者が集まり、カンボジアにおけるR&Dの未来や国家的な研究開発資金メカニズムの構築について議論した。
MISTIのフル・セインヘン次官によると、GDPの2%以上をR&Dに投資している国々が世界のサプライチェーンにおける強固な経済統合を実現している。
同次官は、研究への多大な投資を行っている国々が地域課題を解決すると同時に、経済的・社会的な安全保障の面で世界的な進展に寄与していることを強調し、カンボジアにおいても研究開発への投資は市民や企業が直面する喫緊の課題解決に不可欠であると述べた。
カンボジア政府は2030年までに上中所得国、2050年までに高所得国への移行を目指し、科学技術力の強化を進めている。
このビジョンの一環として、2021年に承認された「カンボジア科学技術イノベーション(STI)ロードマップ2030」では、R&D投資の拡大が目標となる。
さらに、国家科学技術イノベーション評議会(NCSTI)の設立に関する国王令が公布されており、国内の研究開発活動を監督し、社会経済的発展を支援する役割を担っている。
同ロードマップの重要な柱は、国家的なR&Dフレームワークの確立であり、同国の科学技術力を強化し、イノベーションを中心とした競争力のある経済を促進することを目的とする。
ワークショップでは、研究者や科学者のニーズを反映したR&D管理システムに関する需要調査の結果が発表され、多様な要件に対応するためのプラットフォームの設計構想が議論された。
同プラットフォームは技術的効率を向上させ、国家のイノベーションエコシステムを戦略的に強化することを目指している。
「国家研究アジェンダ2025」では、カンボジアにおける包括的なR&D管理システムの構築が重要な施策として位置づけられている。
同システムは知識創造の基盤となり、食料生産、エネルギー供給、質の高い教育、電子部品や自動車部品、電力・水供給、クラウドサービス、デジタルヘルスソリューション、カーボンニュートラルの分野におけるイノベーションを推進する狙いがある。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。