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<写真:Khmer Times>
米国とカンボジアは約10年間中断されていた「アンコール・センチネル」合同軍事演習の再開に向けた協議を開始した。
この新たな動きは、カンボジアのフン・マネット首相と米国インド太平洋軍司令官サミュエル・パパロ海軍大将、さらに米海軍艦USSサバンナの代表団との会談を契機に始まったものである。
首相府によれば、会談は12月20日に行われ、両者は防衛分野での協力拡大を目指す強い意志を共有し、両国関係のさらなる深化を約束した。
フン・マネット首相は、米代表団の訪問とUSSサバンナのシアヌークビル港への寄港を歓迎し、これが両国間の防衛協力を一層進展させる重要な契機となると述べた。
また、カンボジア国内で行方不明となった米兵の遺骨収集活動についても、継続的な協力を約束した。
一方、パパロ司令官は、今回の訪問が両国の防衛関係強化を目指す取り組みの一環であると説明している。
特に2024年6月に実現したロイド・ジェームズ・オースティン米国防長官のカンボジア訪問を受けて、軍事交流や訓練プログラム、合同演習を通じた協力拡大の意向を示した。
会談では、国連平和維持活動や地雷除去分野における協力の拡大、訓練プログラムの強化など、幅広い防衛協力の可能性が議論された。
パパロ司令官は、海上領域における情報共有能力の向上や不正取引対策を目的とした協力強化にも言及した。
また「リアルタイムでの情報共有を進める具体的な方法について話し合った」と述べた。
さらに、両国は過去に実施されていた演習プログラムの再開に向けた準備を進めており、その中でも「アンコール・センチネル」演習の復活が特に注目されている。
この演習は、人道支援や災害対応(HA/DR)能力の向上を目的とし、最後に開催されたのは2016年、コンポンスプー州の多国籍平和維持訓練学校であった。
しかし、両国関係の悪化を背景に2017年以降中断されていた。
一方、カンボジアは中国との合同軍事演習「ゴールデン・ドラゴン」を拡大し、重火器や戦闘車両を用いた大規模な実弾演習を実施している。
米国とカンボジアの防衛協力がどのように発展していくかは、両国の戦略的関係や地域情勢の中で注目される重要なテーマとなっている。
「アンコール・センチネル」演習の再開が実現すれば、それは両国の信頼関係構築と協力強化に向けた大きな一歩となる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。