おすすめのプロモーション
<写真:Khmer Times>
米国は8年ぶりに軍艦をカンボジアへ派遣し、シアヌークビル自治港(PAS)に停泊させる。
この訪問は、リアム海軍基地が中国海軍の拠点として利用されるという批判に対し、根拠のない疑念を払拭する機会として注目されている。
カンボジア国防省によれば、独立級沿海域戦闘艦「USSサバンナ」が善意の訪問として同港に到着し、訪問期間は5日間の予定である。
文化交流や協力を目的としたさまざまな活動が計画されている。
同艦の乗組員はカンボジア海軍との親善スポーツ試合に参加し、リアム海軍基地司令官やプレアシアヌーク州政府の指導者らと会談を行う予定である。
国防省はこの訪問が両国間の友好関係を強化し、協力関係を拡大するための重要な機会であると強調している。
カンボジア国防省のスポークスパーソン、マリー・ソチェアタ氏は、米軍艦乗組員がリアム基地を訪問するかについては詳細を明らかにしなかったが、同省が「国益と主権を守る」という基本方針に従って協力を進めていることを改めて表明した。
一方、カンボジア王立アカデミーの事務総長であるヤン・ピウ氏は、この米軍艦の訪問は、6月に行われたロイド・オースティン米国防長官の訪問に続くものであり、両国間の協力が再び強化されつつあることを象徴するものであると述べた。
さらに、カンボジアが中国や日本、米国など多様な国々と良好な関係を維持することは、防衛力の向上と国益の増進につながると強調した。
政策アナリストのスーン・サム氏は、今回の米軍艦訪問がリアム海軍基地を巡る懸念を完全に払拭することは難しいと指摘した。
一部の国やメディアは、この基地が将来的に中国海軍の拠点として利用される可能性をたびたび取り沙汰しているが、カンボジア政府はこれを一貫して否定している。
サム氏はカンボジア憲法第53条を引用し、同憲法が「カンボジア領土内に外国軍の基地を設置しない」と明記している点を強調した。
また、カンボジアにとって米国市場が主要な輸出先であることを踏まえ、米中双方とのバランスの取れた外交関係を維持する重要性を指摘した。
カンボジアは今後、地域的および国際的な秩序の中で役割を果たすべく、防衛能力の向上を続けていく方針である。
今回の米軍艦の訪問は、カンボジアが多国間の協力を通じて平和と安定を維持する意志を示す一歩となる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。