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<写真 : khmertimeskh.com>
カンボジア政府は、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)への加盟に向けた交渉を本格化させている。輸出市場の多角化と外国直接投資(FDI)の誘致を通じて、経済成長の持続と経済構造の高度化を目指す姿勢が鮮明になっている。
経済財政省のファン・パラ次官は2月5日、国家予算法に関する公開フォーラムにおいて、カンボジアはすでにCPTPPへの加盟申請を提出しており、今後は加盟国との協議を開始する予定であると表明した。
CPTPPは、日本、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど12カ国が加盟する大型自由貿易圏であり、単なる関税撤廃にとどまらず、電子商取引、投資保護、知的財産権などに関する高度なルールが定められている。
2024年12月には英国が欧州で初めて加盟し、同協定の国際的な影響力は一層拡大している。
カンボジア投資経営ホールディングスCEOであり、米国商工会議所カンボジア副会頭でもあるアンソニー・ガリアーノ氏は、CPTPP加盟を「通商外交の成果」と評価し、米国や欧州への依存からの脱却と新たな市場へのアクセス拡大が期待されると述べている。
特に、カナダ、日本、オーストラリア、ニュージーランドといった高所得国との貿易機会が増えることで、安定的な外需の取り込みが可能になると指摘した。
同氏はさらに、同協定により大半の品目で段階的な関税撤廃が進み、原産地規則や通関手続きの明確化といった非関税障壁の削減にも寄与すると述べた。また、電子商取引に関する先進的な規定として、デジタル製品の非差別待遇なども盛り込まれている点を強調した。
FDIの面でも、制度的な予見可能性の向上と広範な市場アクセスにより、質の高い外国資本の流入が期待されている。もっとも、加盟の実現には、関税制度や認証制度の整備、食品安全や検査体制の強化、投資手続きの透明化など、国内制度の改革が不可欠とされる。
経済学者のダリン・ドゥク氏は、CPTPPがカンボジア企業のグローバルバリューチェーンへの統合を促進すると分析している。特に農業・農産業分野においては、加工やブランド化への投資を呼び込み、原材料輸出から付加価値型輸出への転換が進むと見ている。
同氏はまた、加盟が生産性向上や雇用創出につながるとし、持続的かつ包摂的な経済成長には、制度改革の継続と質の向上が必要であると強調した。
CPTPP加盟国の貿易総額は約6.6兆ドルに達し、世界貿易の約14.7%を占める。カンボジアにとって、これは世界有数の自由貿易圏への参入であり、長期的な経済発展に向けた重要な一歩と位置づけられる。
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