関税優遇縮小後のカンボジア、輸出成長の維持に自信

関税優遇縮小後のカンボジア、輸出成長の維持に自信
2025年02月06日(木)00時00分 公開
関税優遇縮小後のカンボジア、輸出成長の維持に自信

<写真:Khmer Times>

 

カンボジア繊維・アパレル・履物・旅行用品協会(TAFTAC)のカイン・モニカ事務次長は4日、同国が国際市場での輸出成長を維持する準備が整っているとの認識を示した。

 

モニカ氏はカンボジア政府と関係機関が、2029年の後発開発途上国(LDC)卒業後も持続可能性と競争力を確保するための取り組みを進めていると強調した。

 

労働職業訓練省(MLVT)の声明を引用し、2022年から2027年にかけて繊維・履物・旅行用品産業の発展戦略を実施していると説明している。

 

その内容として、人材育成による労働生産性の向上、労働環境の改善、国内原材料生産の拡大、支援産業への投資促進、市場の多様化が含まれると述べた。

 

さらに、カンボジアは国際市場で求められる社会的・環境的コンプライアンスの確保にも注力していると指摘した。

 

一方、カンボジア王立アカデミーの経済研究者キー・セレイヴァット氏は、EU向けの衣料品・履物・旅行用品の輸出が、一部の関税優遇措置の縮小にもかかわらず堅調に推移していると分析している。

 

同氏は「カンボジアの国際市場における競争力と生産性は依然として高く、輸出成長を支える要因となっている」と指摘した。

 

さらに、政治・経済の混乱が続く国々が増える中で、カンボジアは安定した受注を維持しているとの見方を示した。

 

また、EUの「一般特恵関税制度(GSP)」および「武器以外すべて(EBA)」制度の適用対象外となるが、現時点ではカンボジアの輸出に大きな影響を与えていないと説明している。

 

今後も生産性を維持し輸出成長を促進するため、政府は国民の技能向上を図るとともに、新規の大規模投資を受け入れる準備を進めるべきであると提言した。

 

商業省(MoC)の報告によると、カンボジアの2024年における衣料品・繊維・履物・旅行用品の輸出額は前年比23%増の139億2000万ドルであった。

 

このうち衣料品の輸出額は97億9000万ドル(24%増)、繊維製品は4億9900万ドル(17%増)、履物は16億8000万ドル(23%増)、旅行用品は19億5000万ドル(19.6%増)となっている。

 

 

 

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