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<写真:Khmer Times>
カンボジア文化芸術省はバレンタインデーを同国の伝統に則り、国家のアイデンティティや家族の価値観を尊重しながら祝うように若者を含む国民へと呼びかけた。
同省は2月10日付の声明で、バレンタインデーは愛情を表現し、誠実かつ敬意を持って気持ちを伝える機会であると強調した。
特に、家族や配偶者、子ども、親族とともに祝うことを奨励し、障がい者や孤児、困窮者への支援など、社会貢献につながる行動を推進している。
具体的には、メッセージカードの交換や贈り物のやり取り、食事の共有といった祝い方が推奨されている。
また、バレンタインデーの起源を正しく理解することが、カンボジアの文化的価値観から逸脱する行動を防ぐうえで重要であると指摘した。
社会秩序や道徳を乱す行為は、当事者に長期的な影響を及ぼす可能性があるとして、慎重な対応を求めた。
一方、独立系公衆衛生研究者のトン・ソプラック氏が実施した2024年の恋愛に関する調査によると、カンボジアの若者のバレンタインデーに対する意識は2009年と比較して大きく変化している。
調査では、バレンタインデーを特別な日と考える若者の割合が、2009年の61.2%から2024年には34.4%に減少した。
交際中の若者に限ると、2009年の81.0%から2024年には39.0%へと大幅に低下した。
過ごし方にも変化が見られ、かつてはカラオケ店やゲストハウス、ホテルが主流であったが、現在は学校やショッピングモール、映画館など、より公の場での交流が増加している。
2024年の調査では、回答者の38.7%がこれらの場所を選ぶと回答した。
贈り物の習慣にも変化があり、カップル間のプレゼント交換の割合は2009年の76.6%から2024年には42.5%に減少した。
特に花を贈る伝統が衰退する一方で、より高額なギフトを選ぶ傾向が強まっている。また、ロマンチックなデートを計画する若者の数も減少している。
こうした変化を踏まえ、文化芸術省は、カンボジアの文化と伝統に即した「クメール流」のバレンタインデーを推奨している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。