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アボカドはカンボジア国内で決して需要が高かったわけではなく、デザートとして食卓に上ることもあまりなければ、スムージーの材料としてミルクと混ぜられることもなかった。地元の小さなマーケットを中心にアボカドの需要が高まっており、専門家は農家にとって、利益を見込める作物になるかもしれないと話している。
農林水産省の広報官であるロール・リアクスミィ氏は、現在アボカドはベトナムから少量だけ輸入されているが、北東に広がる山間部の地元農家らが自らの手で木を植えて土地を開発して耕作を行っているという話す。外国人コミュニティの増加と、コレステロール値を低下させる物質や、豊富なビタミンと抗酸化物質を含んでいる健康的と噂されるアボカドに地元民の注目が集まりだし、まだ小さな市場にも関わらず爆発的に人気が出てきているという。
「アボカド畑がたくさん作られているのを見てきた。人々がアボカドの持つ効能に注目し始め、市場で人気を博し始めているのだ。」と同氏はコメントした。また、「しかしアボカドの栽培は、投資家の注目を集めるまでには至っていない。小さな農家に限って栽培をしている状況だ。」という。
今のメキシコに当たる地域が発祥だが、1940年代にフランスからもたらされた。ベトナムの高地で広く栽培されるようになり、やがて地域ごとに特徴のあるアボカドが開発されていった。
リアクスミィによると、ベトナムからカンボジアに初めてアボカドがもたらされたのは、ベトナムがクメールルージュを駆逐するためにカンボジアへ侵入してきた時だという。ぎりぎりの生活を強いられていた農民の多くがアボカドを栽培し続け、昨今アボカドが注目されるにつれて過剰に栽培されたアボカドが市場でよく売られるようになった。
寒冷な季節を迎える亜熱帯気候において水はけの良い土地でアボカドは栽培される。木は10メートルにも達し、1年間におよそ120個のアボカドが生る。バナナのようだが、バナナは収穫した後にしか実が熟れない。
農林水産省のデータによると、小農地所有者らが有する40ヘクタールの畑でアボカドの木が栽培されているそうで、そのうちの30ヘクタールはモンドルキリ州にあり、10ヘクタールがラタナキリ州にあるとされている。
ラタナキリ州の農業課の役員でありアボカド農家のスレン・チェヘン氏は、三年前にアボカドの栽培を彼が所有する土地で始め、今や100本以上の木を所有する。1年間に3トンのアボカドを収穫することができ、1キロ当たり2ドルで地元の市場で販売している。「アボカドの栽培には少しの寒冷期が必要だ。それと若木の頃に気を付けること。そうすれば三年後には実をつける。」という。
チェヘン氏はアボカドの市場ニーズは高まっており、利益も出ていると話す。1キロ2ドルで彼の畑に買い付けに来るディーラーも、今の二倍の値段で売っても簡単に地元の市場では売れてしまうという。山間の寒冷地で育てられるコーヒーのような他の換金作物に比べ、アボカドは簡単に育ち、高い市場ニーズを有する。「同じ土地のコーヒーと比べてみても、栽培も難しく市場では売りにくい。たとえアボカドよりも安いとしてもだ。」と話した。
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