クメールビバレッジ 工場に国内最大の太陽光発電設置

クメールビバレッジ 工場に国内最大の太陽光発電設置
2017年01月23日 00時00分 公開
クメールビバレッジ 工場に国内最大の太陽光発電設置


カンボジアビールのメーカーであるクメールビバレッジがプノンペンの郊外に有する醸造所の拡張工事の完了が間近に迫っている。拡張工事が完了すれば生産量は最大現在の3倍となり、新たな生産ラインが加わるという。また、国内最大規模の太陽光パネルの設置もされるという。

同社は首都の南側に1億2千万ドルを投じて生産を拡大させる工場を建設している。カンボジアのカムワークス・ユティリティ社と、ビルの上にソーラーパネルを設置することについて合意したことを確認する覚書への署名式で、クメールビバレッジの代表であるペーター・リエン氏はコメントを残している。「この新しい投資により、飲料工場における総資本的支出は2億ドル以上に膨れあがるだろう。」と話した。

資本的支出によって工場は2.5ヘクタール分増設され、ビールとノンアルコール飲料の製造に使用する新たな設備が導入されるという。部分付加運転が今週末に始まると予測されており、三月に残りの生産ラインが稼働することになる。

「まだ発売されていない新たな飲料品の生産ラインを拡大する予定なので、社名をクメール醸造所からクメールビバレッジに変更した」と、リエン氏は語った。

同氏はさらに続けて、「新たなビールの生産ラインは年間5億リットル、他の飲料用品の生産量は3億リットルに上ると推測している。市場で人気が出る見込みの高い新飲料品の生産のために備え付けられた設備は、年間2億リットルを製造する。」と、続けた。

同社代表によると現在の工場は2011年に操業が始まり、年間で約1億8千リットルを製造してきた。「従来の工場では、一時間に6万缶が製造された。しかし、今回の新工場ができることによって1時間に生産できる缶の数は9万にまで増える。」と話した。

クメールビバレッジの代表はさらに、ビール缶は今現在生産している製品の90%を占めており、残りはボトルや子樽となっていると話した。同氏は続けた、「今回の投資支出で、バラエティ豊かな飲料品を生産することが出来るようになる。ジュースやペットボトルの水、エナジードリンクなどだ。工場が完全に稼働したら、我々は新たなビールブランドの立ち上げを計画している。」とコメントした。

リエン氏は昨日、拡張された工場はペットボトルに使用される材料であるPETプリフォームを生産するカンボジア初の工場であると発表した。工場内で容器の生産ができることを意味しており、余計なコストは削減できると同氏は話している。

拡張された建物の上には1万枚ものソーラーパネルが並んでいると、カムワークス・ユティリティ社事業開発課の課長であるケン・ブラッドレイ氏は話した。ソーラーパネルの導入は、飲料会社の電力コストを大幅に削減することが出来るという。

同氏によると、このプロジェクトは“賃貸モデル”を採用しており、クメールビバレッジ社は直接カムワークスから太陽光によって生み出された電力を買い取るというのだ。カムワークス・ユティリティ社管理職の代表であるアージェン・ルクスウォルダ氏は、太陽光パネルから同社が受け取る正確な電力率はまだ決定されていない。

「すでに操業している現在の工場ならば、2メガワットが丁度よいだろう。2.5倍の広さを持つ新しい工場の場合、最低でも4メガワットでも問題ないのではと我々は考えている。」とブラッドレイ氏は語った。

毎日運転している醸造所や飲料工場のような施設は現在、カンボジアの太陽光プロジェクトにとって最良の設置候補である。日々生み出される太陽光による電力は週末や休暇に入ろうとも無駄にされることはない。

太陽光はカンボジアに影響を与え、政府は企業や個人にネットメータリングを通して全国電力網に過剰に生み出された電力を売ることが出来るようにしていくだろうと、同氏は見ている。「ネットメータリングは注目の的になってしかるべきだ。それがなければ、我が国の太陽光電力における進歩は止まってしまう。」と強調した。

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