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7月29日に行われたカンボジア総選挙で、与党のカンボジア人民党(CPP=Cambodian People's Party)は2013年に行われた総選挙より100万票以上多くの票を獲得した。2013年総選挙の際は、当時の最大野党カンボジア救国党(CNRP=Cambodia National Rescue Party)に多くの票を奪われている。
選挙監視団のSam Kuntheamy代表によると、CPPに新たに入れられた票は衣服製造工場の労働者と元CNRP支持者だという。
同代表は「衣服製造工場に勤める有権者のほとんどはCPPに投票した。選挙前、フン・セン首相が地方まで赴き、労働者と交流したことが功を奏したとみられる」と語った。
また、CPPは、2013年総選挙でCNRPに投票した衣服製造工場に勤める労働者の票も多く獲得したという。
カンボジアの衣服製造業では約7万人が働いているとみられ、そのうちの大半は女性だ。フン・セン首相は選挙前の数ヶ月間、毎週労働者と交流を深めた。首相はこの期間に計数千人と交流し、結果的に選挙での得票に繋がったとみられている。
また、カンボジア政府は衣服製造業で働く労働者の賃金を上げ、労働環境改善も促進した。
選挙管理委員会(NEC=National Election Committee)が発表した暫定選挙結果によると、与党CPPは約480万票を獲得したという。2013年総選挙の際の得票数320万票から大幅に増加したことになる。
CPPの得票数はプノンペンでは46万882票で2013年の際は15万7351票、バンテイメンチェイ州では18万5243票で2013年の際は14万8593票、バタンバン州では29万9455票で2013年の際は22万3733票だった。
また、カンダル州やプレイベン州、シェムリアップ州では2013年総選挙ではCNRPが勝利していたが、今回はCPPが多くの票を獲得した。
2013年総選挙ではCNRPが全123議席のうち55議席を、残りの議席はCPPが獲得していた。
ただ、CNRPは党首ケム・ソカー氏が国家反逆容疑で逮捕され、その後CNRPは最高裁判所に解党させられた。
今回の総選挙の結果、CPPが全125議席を獲得する見通しが強まっている。
民主連盟党(LDP=League for Democracy Party)事務総長のChin Thon氏は、CPPが多くの票を獲得することには驚かないという。
同事務総長は「ただ、なぜ国民がCPPを支持するのかは理解できない」と述べた。
政治アナリストのMong Hay氏は選挙は民意を反映していないと語った。
同氏は「CPPから投票を促すための金銭を受け取っていない国民は、本心からCPPに忠誠を誓ってはいない」と述べた。
選挙監視団のKuntheamy代表は、CPPは王国に経済発展をもたらし続けるのであれば、総選挙後も権力を保持し続けるだろうと語った。
同代表は「CPPは労働者を含む国民の生活環境を今後も向上させるのであれば、権力を持ち続けるだろう」と述べた。
出典:KhmerTimes
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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