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カンボジアの電力不足を受け、国営企業EDC(Electricite Du Cambodge)の代表らがトルコに渡航し、トルコ製浮動発電所をカンボジアへ運ぶことについて協議する予定だとフン・セン首相が明らかにした。
20日、フン・セン首相はポーサット州の縫製工場労働者らに対して、水上原子力発電所のカンボジアへの導入は今回の電力不足への緊急措置だと話した。
鉱工・エネルギー省やカンボジア電力公社(EAC=Electricity Authority of Cambodia)、またEDCの各代表は今週初めからトルコ大使館職員と会談を行い、トルコの浮動発電所をカンボジアに導入するためにかかる費用と関税について話し合っているという。
EACのYim Viseth代表は「トルコ側は水上原子力発電所に関して決定を下す前に我々と会談を行いたいと要請しており、また我々も発電所導入の決定を下す前に関税がいくらかかるのか確認したい」と語った。
同代表は水上原子力発電所の導入と使用にかかる費用の詳細は明かさなかった。
EDCは今週初め、カンボジアでは必要とされる電力の13%が不足しているため、近隣諸国から電力輸入をすることを決めたと述べた。
18日、EDCは、タイから80メガワット、ラオスから10メガワットを輸入する予定だと発表した。
16日、フン・セン首相は、カンボジアは現在電力が約400メガワット不足しているため停電が発生していると話し、国民、特に企業に勤める人々に対して今回の停電は現在発生している干ばつによるものだと理解してほしいと呼びかけた。
「気候変動の影響を受けているのはカンボジアだけでなく、周辺地域全体だ。現在、電力を生産するための水が不足しているため、6月まで続く乾季に備え水を無駄遣いしないようにしてほしい」と語った。
また、首相は国民に対して、今の期間は計画停電が必要であることを理解してほしいとし、ジェネレーター(自家発電機)を持っている人は家庭やホテル、職場などで使用し、電力の使用を減らしてほしいと呼びかけた。
「カンボジア国内の電力のほとんどは水力発電ダムで生産されているが、現在、水不足のためにダムはわずかな電力しか生産できていない。現在、400メガワットの電力が不足しており、問題の解決策を模索している最中だ」と続けた。
昨年、カンボジアでは2650メガワットの電力が消費され、これは例年と比べ15%増だ。鉱工・エネルギー省によると、2018年、442メガワットはタイやベトナム、ラオスから輸入したという。
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