シェムリアップの観光地といったら皆さんは何を思い浮かべますか? 近年、海外からの観光客が増加し、カンボジアの人気観光地となったシェムリアップ。歴史の教科書にも載っているアンコールワットや映画『天空の城ラピュタ』のモデルと言われるベンメリアなどのアンコール遺跡群が有名ですが、実は遺跡以外にも観光スポットは数多くあります。そこで今回は、シェムリアップのオススメ観光スポットを地図付きで紹介します。
シェムリアップでオススメのアンコール遺跡群
カンボジアといったら真っ先に遺跡を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか? カンボジアには現在のカンボジアの礎ともいえるクメール王朝(9世紀〜15世紀)を代表する遺跡群が数多く存在します。今回は、カンボジアの歴史と神秘的な空間を感じることができる遺跡を紹介します。
※ここで紹介する遺跡はアンコール遺跡群共通入場券で入場することができます。
アンコール遺跡群共通入場券詳細情報
- 1日券/37USD(約4000円)
- 3日券/62USD(約7000円)
- 7日券/72USD(約8000円)
- 11歳以下無料(年齢確認にパスポート必要)
アンコール・ワット(Angkor Wat)
ヒンドゥー教寺院である「アンコール・ワット(Angkor Wat)」はヒンドゥー教の世界観を具現化した世界最大級の石造遺跡です。現在はヒンドゥー教寺院から仏教寺院に改宗されています。「アンコールワット」の風景は大変美しく、多くのテレビや雑誌から取り上げられる人気観光地の1つ。建物が左右対称で美しく、目の前の水に写っている影が特徴的です。アンコールワット内の全長760m続く廊下の壁にはヒンドゥー教の叙事詩が描かれています。カンボジアの国旗にも描かれているように国を象徴する遺跡です。
詳細情報
入場時間:5:00〜17:30
アンコールトム(Angkor Thom)
「アンコール・トム(Angkor Thom)」はアンコール朝時代最盛期の12世紀末に第4次王国都市として建設された仏教寺院の遺跡です。「アンコール・トム」は仏教寺院の象徴である観音菩薩の彫刻が東西南北の四面に施されています。「アンコール・トム」はクメール語で「大きな都」という意味があり、アンコール・ワットの約5~6倍の敷地面積があります。また、「アンコール・トム」の回廊に描かれているヒンドゥー教の神話の様子は歴史を感じることができるので見どころのひとつです。さらに、アンコール・トム内には「象のテラス」と呼ばれる高さ3m、全長300m以上の広さがある大きなテラスもあります。壁には緻密かつ美しい彫刻が300mの壁すべてに施されており、3体の象の彫刻も見て取ることができるのが特徴です。
詳細情報
入場時間:7:30〜17:30
プノン・バケン寺院(Phnom Bakheng)
「プノン・バケン寺院(Phnom Bakheng)」は、アンコール・トムの南400mに位置する丘プノン・バケンの上に建つヒンドゥー教寺院です。プノン・バケンはプノンクロム、プノンボックとともにアンコール三聖山のひとつ。標高65メートルのプノン・バケン山の上に建っていることから、アンコール・ワット遺跡群を一望することができる絶景スポットとしても知られています。シェムリアップ1の夕日の鑑賞スポットとしても知られていますが、人数制限があるので興味のある方は早めに行かれることをおすすめします。
詳細情報
入場時間:5:00〜19:00
バプーオン寺院(Baphuon)
「バプーオン寺院(Baphuon)」はアンコール・トムの中心にあるバイヨン寺院の北西に位置するピラミッド型の寺院です。空中参道と呼ばれる東塔門からバプーオン寺院の本殿につづく170mの参道が特徴的で、地上と天界をつなぐ虹の架け橋という意味が込められているのだとか。また、シヴァ神などの彫刻がされた物語性豊かな装飾や、花綱の下で渦巻く葉状文様の彫りが深いことが特徴とされているバプーオン様式の原型となった寺院です。寺院の上から眺める空中参道の景色は観光客にも人気があります。
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入場時間:7:30〜17:30
バンテアイ・クディ(Banteay Kdei)
「バンテアイ・クディ(Banteay Kdei)」は、アンコールワットから北西に7kmほどのところに位置する寺院です。東西700m、南北500mの敷地内には、塔門、テラス、中央祠堂などの建物があります。「バンテアイ・クディ」は窓が多く、屋根も崩壊しているため、明るく開放的です。遺跡内部の大部分は修復されており、神秘的な壁面の彫刻やアブサラ象を見ることもできます。東塔門には観世音菩薩の四面像が描かれているのが特徴です。また、元々はヒンドゥー教寺院でしたが、仏教徒ジャヤーヴァルマン7世がクメール国王に即位し、クメール王朝が仏教国になったことで12世紀末に仏教寺院として改築されました。そのため、仏教とヒンドゥー教が混じり合った雰囲気を感じることができるのも魅力の一つです。
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入場時間:7:30〜17:30
バンテアイ・サムレ(Banteay Samré)
「バンテアイ・サムレ(Banteay Samré)」は、12世紀中頃に建設されたヒンドゥー教寺院です。アンコール・ワットによく似た中央祠堂を持つことから「小アンコール・ワット」とも言われています。また、「バンテアイ・サムレ(Banteay Samré)」は12世紀中頃に建設されたヒンドゥー教寺院です。アンコール・ワットによく似た中央祠堂を持つことから、別名「小アンコール・ワット」とも言われています。また、高さ6mの外周壁に囲まれていることから「サムレ族の砦」という異名も持ちます。外周壁には、ラテライトという風化し赤褐色となった土で彫られた珍しいナーガは見所の一つです。ちなみに、サムレ族とはかつて、この地域に存在していた古代民族のことを指します。
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入場時間:7:30〜17:30
プレループ(Pre Rup)
「プレループ(Pre Rup)」はアンコール遺跡群の一つで、アンコール・トムの東に位置する東メボンの真南にあるヒンドゥー教寺院。961年に建立され、アンコール・ワットよりも歴史のある寺院です。境内にある石槽では、死者を火葬し、その灰で死者を描く儀式が行われていたと言われています。「プレ」は「変化」、「ループ」は「体」を意味しており、死者の体を燃やして灰にする火葬場として使われていたことが名前の由来になっているそう。ピラミッド式の寺院で高さがあるため、プノンバケンに次ぐ夕日鑑賞スポットとして観光客からの人気が高いです。
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入場時間:5:00〜19:00
バイヨン寺院(Bayon)
「バイヨン寺院(Bayon)」は、アンコール・トムの中央部に位置するヒンドゥー・仏教混交の寺院です。「バイヨン」は「美しい塔」という意味であり、中央にそびえ立つ観世音菩薩が彫られた中央祠堂はまさにその名の通りです。「バイヨン寺院」は何世代にも渡って建築されたため、石の積み方や材質などが異なる箇所も多くあります。見所は人面が四方に刻まれた49個の四面塔。一般的には観世音菩薩像を模していると言われ、こちらに微笑みかけている表情をしていることから「クメールの微笑み」と呼ばれています。また、神話をテーマにしたレリーフで溢れるアンコール・ワットとは異なり、貴族や庶民の暮らしが生き生きと描かれたレリーフが多いのも特徴の一つです。当時の生活を想像しながら遺跡内を回ってみるのも面白いかもしれません。
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入場時間:7:30〜17:30
タ・プローム(Ta Prohm)
「タ・プローム(Ta Prohm)」はガジュマルの木が遺跡にからんでいるという非常に珍しい特徴を持った遺跡です。歴史を保つ為に木に人の手は一切加えられておらず、遺跡の間から木の枝が飛び出ています。ベンメリアと同様、独特な雰囲気を持ち合わせていることから、観光客からは『天空の城ラピュタ』の舞台に似ていると口コミで話題になっています。
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入場時間:7:30〜17:30
プリヤ・カーン(Preah Khan)
「プリヤ・カーン(Preah Khan)」は、アンコール・トムから北東に1.5kmほど離れた場所に位置している仏教とヒンドゥー教の習合寺院です。かつて境内で発見された剣にちなみ「聖なる剣」という意味の「プリヤ・カーン」と命名されました。アンコール・ワット遺跡群では珍しい円柱状の柱や二層構造の経蔵が残る遺跡です。また、映画『トゥーム・レイダー』の撮影地にもなったことで有名です。
詳細情報
入場時間:7:30〜17:30
シェムリアップでオススメのアンコール遺跡郡共通入場券で入場できる遺跡
こちらで紹介する遺跡はアンコール遺跡群ではありませんが、アンコール遺跡群共通入場券で入場できる遺跡です。
バンテアイ・スレイ(Banteay Srei)
「バンテアイ ・スレイ(Banteay Srei)」は女性の彫刻が多いヒンドゥー教の小寺院です。その中でも「東洋のモナリザ」と呼ばれている彫刻が特に有名で、観光客が多く訪れます。ちなみにバンテアイ・スレイの「バンテアイ」はカンボジア語で「砦(とりで)」、「スレイ」はカンボジア語で「女」を意味しています。
詳細情報
入場時間:7:30〜17:30
クバール・スピアン(Kbal Spean)
「クバール・スピアン(Kbal Spean)」はシェムリアップから北へ50kmほど離れた郊外にあるストゥン・クバール・スピアン川に沿って広がるクメール王朝時代の水中遺跡です。千本リンガ(=男性器の象徴)と呼ばれる彫刻、シヴァやヴィシュヌといったヒンドゥー教の神々、ウシやカエルの彫像などが川底や川辺を問わず点在しているのが特徴。アンコール遺跡群とは一味違った神秘的な空間を楽しむことができます。
詳細情報
入場時間:6:00〜14:00
シェムリアップでオススメのその他の遺跡
こちらで紹介する遺跡はアンコール遺跡群共通入場券では入場できないのでアンコール遺跡群とは別途で入場料がかかります。
ベンメリア(Beng Mealea)
「ベンメリア(Beng Mealea)」は、アンコールワットから東へ40kmほどの場所に位置する仏教寺院です。アンコール・ワットと構造が似ており、「東のアンコール・ワット」と呼ばれることもしばしば。「ベンメリア」は内戦や大木の侵食によって原型をとどめないほど崩壊していますが、一切修復が行われていません。崩壊した寺院と自然が絡み合うその姿は神秘的であり、まるで映画『天空の城ラピュタ』の世界に入り込んでしまったような感覚を味わうことができます。
詳細情報
- 入場料:5USD(約500円)
- 入場時間:7:00〜17:30
プレアビヒア寺院(Preah Vihear)
「プレアビヒア寺院(Preah Vihear)」は9世紀にクメール人によって建立されたヒンドゥー教の寺院です。カンボジアとタイの国境に位置しており、寺院の所有権を巡って紛争がありましたが、現在はカンボジアの所有物となっています。プレヴィヒア寺院は高さ625mの断崖の上に建てられているということもあり、寺院から見ることのできる景色は絶景です。「プレアヴィヒア」はクメール語で「神聖な寺院」という意味を持っています。また、山の上にあるため別名「天空の寺院」とも呼ばれています。
詳細情報
- 入場料:10USD(約1000円)※要パスポート
- 入場時間:7:30〜16:00