スタートアップ企業に必要な要素とは？

パークカフェ業務部長であるヘンセンリ氏は、スタートアップ企業の成功に努めている一人である。

同氏はクメールタイムズ紙のメイクンマカラ氏に対し、どのように知識が共有されていくかがビジネスのスタートアップ企業の変化の方向性を左右すると説明した。


KT：パークカフェと教育開発研究所（EDI）は定期的に「ビジネストークプログラム」を主催している。それは正確には何を指しているのだろうか。

センリ氏：EDIの「ビジネストークプログラム」は起業家を集めて経験を共有し、スタートアップを考えている人にインスピレーションを与える狙いがある。この活動は、我が社の社会的責任と合致するものだ。

当社のCSR活動は他の企業とは異なる。
一般的には慈善活動や人道支援活動を行うことが多いかもしれないが、我々はスタートアップ企業での経験や方法を共有することに焦点を当てている。

我々は、これが新しい起業家が障害を乗り越え、ビジネスをより持続可能とするのを助けることができる一番良い方法だと考えている。優れた知識は起業家にとって最高の助けとなるだろう。 


KT：「ビジネストークプログラム」にはどのような方が参加しているのか？ 

センリ氏：接客分野から財務分野、教育分野まで、幅広い分野の起業家がおり、スタートアップに関心のある人々が、経験豊富な起業家から知識を得ることができる。トピックも幅広く、財務管理から人事管理まである。 

スタートアップ企業の失敗率は高いため、その割合を減らしたいと考えている。それは当社の社会的責任の１つだ。 


KT：実際にどの分野を重点的に取り組もうとしているか。

センリ氏：実際には特定の分野を指定していない。誰もが話し合いに参加し、自分のアイデアや知識を共有してくれることが嬉しい。これは、起業家であれビジネスの初心者であれ、すべての人に利益をもたらす建設的なプロセスだ。

また、新しい製品の市場開拓にも役立つだろう。現在60名の参加者がおり、彼らが起業家になるための指導を行っている。 


KT：なぜパークカフェはEDIと協力してこのプログラムを実施しているのだろうか。

センリ氏：EDIは専門的教育プログラムとコンサルタントサービスを提供する教育機関であり、長期目標はすべての人々の学習の機会を拡大することである。EDIはまた、管理基準を設定することによってビジネスの業績を向上させることにも取り組んでいる。

こうしたEDIの目標がパークカフェの目標とも一致しているため、彼らと提携することを決定した。我々はどちらも、他者の生活を豊かにするという共通目標を持っている。

カンボジア人のための雇用を創出することができるため、我々はスタートアップ企業を成功に導きたいと考えている。長期的には、企業が成功すれば税金という形で政府歳入に貢献することもできるだろう。 


KT：スタートアップ企業はほとんどの場合資金調達が問題となっているが、EDIとのプログラムではこの問題をどのように克服していくのか？ 

センリ氏：これはビジネスを始めるときによくある問題である。スタートアップ企業の初期段階において、起業家の多くはネットワークを持っていない。 EDIとのプログラムでは人脈ネットワークを作ることができる。

コネクションを持っていると何かしらの糸口が見えてくるだろう。銀行であれマイクロファイナンス機関であれ、最も重要な部分は最初のコネクションを作ることである。

最初が肝心であり、いったんそのスタートアップ企業がビジネス界に知られると、事はよりスムーズに進む。 銀行やマイクロファイナンス機関はコネクションに依存しており、ネットワークを通じて良好なコネクションを得ることができるのだ。

また金融機関からの信頼を得られるように、スタートアップ企業には優れた事業計画が必要だ。我々はビジネス戦略の策定を支援するNGOと起業家を繋げる活動も実施している。 


KT：スタートアップ企業が苦戦し失敗する共通の原因と、成功する一連の要因がある。これについてどのように考えているのか。

センリ氏：問題は常に強いチームを構築するリーダーシップやビジネスプロセス、規律に結びついている。集中度や仕事への取り組み、情熱の欠如によりスタートアップ企業は失敗する。また起業家の中には、最初のうち自尊感情が高すぎるあまり、周りの意見を見たり聞いたりしたがらないというものもいる。

仕事への情熱と熱い姿勢を持つ起業家によって、スタートアップ企業は成功する。成功する人々は自分がしていることを信じている。成功する起業家は、自分が世界にインパクトと変化を与えることができると感じているのだ。


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