フン・セン首相、最低賃金の設定を推進

フン・セン首相、最低賃金の設定を推進
2018年12月13日 00時00分 公開
フン・セン首相、最低賃金の設定を推進

<フン・セン首相は建設業に対して最低賃金の設定を求めている(写真提供:KT/Chor Sokunthea)>

 

12月12日、フン・セン首相は労働省、労働者代表、従業員、関係機関に対して建設業、農業、サービス業に最低賃金を設定するために協働するよう指示した。

 

コンポンスプー州Samrong Tong区で開催され、23の工場や企業から1万7600人以上の従業員が参加した会議において首相は「以前、縫製業や履物製造業に対してのみ、最低賃金を設定したためか、12月10日の国際的な人権の日に、我々はいくつかの労働組合から建設業などで働く従業員のために最低賃金を設定して欲しいという要求を受けた」と述べた。

 

「そのため、他の業種にも最低賃金を設定するべきだ。国内の従業員がどのくらい稼いでいるのか、またどのくらい労働力の搾取が抑制できているのかを知るために、他業種での最低賃金の設定を求めている」と首相は述べた。

 

12月12日、市民社会や労働組合の代表は縫製業や履物製造業以外の業種にも最低賃金の設定を推進している首相を賞賛したという。

 

同日、カンボジア家事労働者ネットワーク(=CDWN)のVun Samphors代表は、首相が家事労働者が直面している困難に懸念を示していることを聞いて喜ばしいことだと述べた。

 

「同首相が家事労働者の要求に耳を傾けてくれることは非常に喜ばしいニュースだと思う。現在、未だ最低賃金が設定されていないので、家事労働者は雇用者との口頭での交渉を通して賃金を受け取っている」と同代表は述べた。

 

同代表によると、家事労働者の中には80ドル(約9000円)、150ドル(約1万7000円)、280ドル(約3万2000円)を受け取っている人もいれば、300ドル(約3万4000円)以上受け取っている人もいるという。

 

「我々は労働者が家族を養っていけるように、1ヶ月250ドル(約2万8000円)以上の賃金を設定するよう政府に求めている。家事労働者は他業種よりも長時間働いており、縫製業とは異なって、残業代無しで24時間労働をすることも時々ある」と同代表は語った。

 

同代表によると、国内には25万人の家事労働者がいるという。

 

カンボジア建設林業労働者連盟組合代表のSok Kin氏もまた、首相の最低賃金の設定を推進する姿勢を歓迎している。

 

同氏によると、建設業の労働者も家事労働者と同様に雇用者との個人的な交渉で賃金が決まるという。

 

「国内には25万人〜26万人もの労働者が建設業で働いている。建設業は縫製業に次いで2番目に優先度の高い産業である」と同氏は述べた。

 

12月12日、カンボジア農業組合連合代表のTheng Savoeun氏は政府や利害関係者が農家や農業労働者のために最低賃金を設定してくれたら喜ばしいことだと述べた。

 

「組合と関係機関の間で詳細な議論を交わしてから最低賃金が設定されることを望む。私は現在、農家や農業労働者がどれくらいの賃金を受け取るべきなのかを調査している」と同氏は語ったという。

 

出典:KhmerTimes

 

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