ネズミが金メダル獲得、地雷探知で人命救助のヒーローに

ネズミが金メダル獲得、地雷探知で人命救助のヒーローに
2020年09月28日 17時27分 公開
ネズミが金メダル獲得、地雷探知で人命救助のヒーローに

<写真:Khmer Times>

 

人命救助活動に貢献したとして、カンボジアの「マガワ」と名付けられたアフリカオニネズミに、イギリスの動物愛護団体PDSA(People's Dispensary for Sick Animals)から金メダルが贈られた。

カンボジア当局はマガワが金メダルと受け取ったことを祝福している。

 

1943年に設立された動物愛護団体PDSAは、設立当初、戦争中に活躍した動物の功績を称えるために、ディッキン・メダルと呼ばれる勲章を贈っていた。

しかし、近年では主に犬や他の動物たちの人々の生活における勇敢かつ献身的な功績を称えて、金メダルを送っている。ネズミで金メダルを受け取ったのはマガワが初めてとなる。

 

マガワはカンボジアに到着してから、同国の地雷撤去作業に貢献してきたという。

マガワは2014年にタンザニアで生まれ、地雷や結核患者を発見するための教育団体であるベルギーの慈善団体APOPOでトレーニングを受けてきた。

ここで1年間訓練を受け、無事に訓練を終えたネズミは「HeroRATs(英雄ネズミ)」と呼ばれ、マガワもその一員だ。

 

9月24日のBBCニュースによると、マガワはこれまでにカンボジアで39の地雷、28の不発弾を鼻で探知しているとされる。

APOPOのクリストフ・コックス氏によると、ネズミは嗅覚が鋭く、地雷の上を歩いても爆発させないほど体重が軽いため、地雷の探知に特に適しているという。

また、ネズミは30分でおよそ200平方メートルの領域を探索することができ、その素早さも地雷の探知に特に適している理由だ。同じ範囲を人の力でやろうとすると、地雷除去に4日はかかるという。 

 

マガワを訓練するトレーナーは、マガワの功績を誇りに思っているという。

一方、ネズミが地雷撤去作業に従事できるのは平均的に4〜5年だと考えられていることから、マガワは引退の時期が近づいている。

 

マガワは、仕事が休みの時は昼寝をしたり、バナナやピーナッツを食べるのが好きだという。

カンボジアでは、現在シェムリアップ州とプレアヴィヒア州で40匹のネズミが地雷探知の活動をしているという。

 

 

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