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<写真:Khmer Times>
カンボジアは2027年に後発開発途上国(LDC)から脱却することを目指しており、現状の確認やLCD脱却後の影響、課題などに関する研究を進めている。
後発開発途上国は国連開発計画委員会(CDP)が認定した基準に基づき、国連経済社会理事会の審議を経て、国連総会の議決により分類されている。
2021年の基準は「1人あたりの国民総所得(3年間平均)が1018ドル以下」「人的資源指数(HAI)*が60以下」「経済脆弱性指標(EVI)**が36以上」であった。
後発開発途上国リストは3年ごとに見直しが行われ、同リストから脱却するには3つの基準のうち2つ以上を2連続で上回るか、1人あたりの国民総所得が2連続で卒業基準値の2倍以上となる必要がある。
Aun Pornmoniroth上級大臣兼経済財政大臣は、2024年に行われる次回のレビューでCDPの基準を満たすように商業省へ準備態勢の強化を要請し、同省の年次総会で後発開発途上国脱却に向けた準備をしていることを明らかにした。
また、脱却後の世界貿易機関(WTO)や地域の枠組み下の交渉がカンボジア経済へ与える影響、特に市場シェアを維持しながら生産バランスとカンボジアへの投資の魅力を保つために新しいGSPプラスの交渉に備えるように呼びかけた。
後発開発途上国からの脱却は「1人あたりの国民総所得(3年間平均)が1222ドル以上」「人的資源指数(HAI)が66以上」「経済脆弱性指標(EVI)が32以下」であり、カンボジアは前回のレビューでそれぞれ1377ドル、74.3、30.6となり、基準を満たしている。
次回の2024年のレビューで要件を満たせば、2027年に後発開発途上国脱却となり、特恵関税制度といった貿易関税の優遇措置や国際援助に関連する措置が廃止となる。
同大臣は後発開発途上国(LDC)脱却に向け、カンボジアが締結している自由貿易協定、特にRCEPや中国、韓国とのFTA協定を拡充するため、関係省庁・機関との緊密な協力関係の継続についても要請した。
カンボジアは2030年までに高中所得国、2050年には高所得国になるという目標を掲げている。
*HAI:人的資源開発の程度を表すために国連開発政策委員会(CDP)が設定した指標で、栄養不足人口の割合、5歳以下乳幼児死亡率、妊産婦死亡率、中等教育就学率、成人識字率を指標化したもの
**EVI:外的ショックからの経済的脆弱性を表すためにCDPが設定した指標で、人口規模、地理的要素、経済構造、環境、貿易のショック、自然災害のショックから構成されたもの
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。