おすすめのプロモーション
<写真:Khmer Times>
カンボジア国立銀行(NBC)のデータによると、2024年上半期に小売貿易向けの融資が前年比で17%増加し、製造業など他のセクターよりも高い成長を遂げたことが明らかになった。
また、住宅ローンや不動産ローンも2023年と比較して堅調な成長を記録した。
2023年の不動産市場の低迷以降、銀行は融資を慎重に行ってきたが、2024年上半期における不動産向け融資の伸びは11.3%であり、前年同期の25.1%から減速している。
一方、小売貿易向けの融資は前年同期比で17.4%増加しており、2023年の18.5%とほぼ同水準の成長を維持している。
住宅ローンの需要も回復を見せ、2023年の4.5%減から2024年上半期には12.6%増に転じた。
しかし、個人ローンの融資は慎重に行われており、2024年上半期の成長率は前年同期の37.8%から大幅減の10%にとどまった。
市場関係者によれば、個人ローンは担保が少ないため、信用リスクが高いことが懸念されているという。
建設セクターへの融資もやや抑制されており、2024年上半期の成長率は9.7%で、前年同期の14.8%を下回った。
一方で、卸売貿易やホテル・レストラン向け融資は一部回復しており、卸売貿易向け融資は2023年の2.6%から8.8%に増加し、ホテル・レストラン向け融資は2.5%減から3.8%増に転じた。
農林水産業向けの融資は低調で、2024年上半期の成長率は8.9%にとどまり、前年同期の22.9%から大幅減となった。
総合的にみると、消費者向け融資はわずか2.6%増の238兆1000億リエル(589億ドル)にとどまった。
一方で、銀行の流動性は高く、顧客預金は13.4%増の209兆9000億リエル(519億ドル)、資本は9.7%増の40兆1000億リエル(99億ドル)となっている。
NBCによると、銀行および金融機関は、金融包摂を改善するための貢献を続けており、顧客預金口座数は2130万件、消費者信用口座数は400万件に増加した。
銀行システムは資本と流動性の両面で引き続き強靭であるが、資金コストの上昇や一部セクターの回復の遅れ、銀行や金融機関の慎重な融資姿勢によって信用の質と収益性が低下した状態にある。
銀行資産は前年同期比14.4%増の328兆5000億リエル(813億ドル)となっている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。