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<写真:Khmer Times>
2024年のカンボジア経済は金融市場の流動性の改善と輸出需要の回復により、安定の兆しを見せている。
投資顧問会社Mekong Strategic Capital(MSC)が発表した「2024年経済スナップショットと展望」によると、2022年半ば以降の経済成長の停滞を経て、経済全体が回復基調にある。
カンボジアの金融市場は、過去の国際的な金融引き締めの影響で流動性が大幅に減少したが、2024年には状況が改善している。
2022年後半には新規融資の減少が顕著で、国内需要の鈍化に繋がった。
現在では金利サイクルがピークを迎えたとされ、カンボジアの金融市場には再び流動性が戻っているという。
融資の増加は今後も抑制される可能性が高いと指摘されており、2024年半ば時点で貸し手の13分の1が30日以上延滞した状況が続いているが、2024年後半には家計収入の増加や金利の低下に伴って改善が予測されている。
また、顧客預金も増加傾向にあり、2024年前半には20%の成長を見せた。
カンボジアの主要な輸出産業である縫製、繊維、履物(GFT)分野も回復の兆しを見せている。
GFT分野は2022年後半〜2023年末にかけて大幅に減少し、経済全体の成長に悪影響を与えていたが、2024年には輸出が回復基調にある。
同報告書によると、2024年前半には輸出額が前年同期比で19%増となり、商業省も前年同期比16.5%増の62億4600万ドルに達したと報告している。
しかし、GTF分野は依然として不安定な要素を抱えており、特に米国の原産地規則などが将来的に成長を阻害するリスクを警告している。
今後の経済成長は製造業の多角化やインフラ投資などによって支えられる見込みである。
フン・マネット首相政権が多様化する投資を誘致しており、中長期的な経済強化に寄与すると評価されている。
一方で同報告書は国内需要が2024年に依然として低迷していることや世界経済の不安定さを背景に、さらなる財政刺激策の必要性も示唆した。
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