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<写真:Khmer Times>
カンボジア国立銀行(NBC)は、カンボジア・リエルと米ドルの両通貨でQRコード決済が可能となる単一の「KHQRコード」システムの導入を進めている。
この取り組みはリエルの利用促進を目的としており、デジタル取引の簡略化や、外国人観光客がカンボジアでリエルを使用したデジタル決済を可能にすることを目指している。
現在、顧客はリエル決済用のKHQRコードと米ドル決済用のQRコードを使い分ける必要がある。
しかし、NBCは2024年3月から新しいシステムの開発に取り組んでおり、地元の銀行やマイクロファイナンス機関(MFI)に対し、顧客にリエル口座を開設するよう求めている。
NBCは2024年3月から新しいシステムの開発を進めており、地元の銀行やマイクロファイナンス機関(MFI)に対し、顧客にリエル口座を開設させるように求めている。
NBC総裁のチア・セレイ氏によると、新システムの実施に伴い、現在分かれているリエル用と米ドル用のQRコードが統一され、すべてのデジタル決済は単一のKHQRコードで行われるようになる。
リエル口座を持たない米ドル口座のみの顧客は、このシステムでは決済が不可となるという。
この取り組みはリエル利用を促進し、その利便性を高めるだけではなく、バコンシステムを通じて外国人観光客が1つのQRコードでリエルと米ドルの両方の決済を可能にする狙いがある。
同総裁によると、KHQRコードの導入によってデジタル決済の複雑さが軽減され、個人や企業がより簡単に決済が可能になる。
また、リエルと米ドルの両通貨で銀行口座を持つカンボジア人は、NBCが締結したクロスボーダー決済システム協定を通じて、海外でもQRコードを使ったデジタル決済が可能になるが、米ドル口座のみの顧客は海外でのQRコード決済も不可となる。
NBCは今後、銀行やMFIと協力し、KHQRコード導入に向けた周知活動を行うとともに、銀行のモバイルアプリでのリエル口座利用の重要性を強調する考えである。
KHQRコードはカンボジア国内の小売決済向けに開発された共通QRコードシステムであり、すでにタイ、ベトナム、ラオス、中国、韓国と二国間のQRコード決済連携が行われている。
これにより、米ドルの両替を経ずにリエルや提携国通貨での直接決済が可能となる。
バコンは2020年10月に導入され、カンボジア国内でスマートフォンを使用して銀行口座を持たずにデジタル送金や受取が可能となるサービスである。
現在、NBCは日本やインド、シンガポール、マレーシアといった他国とのクロスボーダー決済の拡大を進めている。
NBCの報告によると、バコンシステムにおける2024年上半期のリエル取引件数は7550万件で、取引総額は64兆9000億リエル、米ドルの取引件数は9980万件で、取引総額は388億ドルに達した。
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